フアニ=ポリュネー

フアニ=ポリュネー(英:Houanni Pollyne)は、『ここだけファンタジー世界』に登場する架空の女神。農耕神オーグリアの娘の一人であり、養蜂を司る。


神話


オーグリアと蟲の王の邂逅

虫たち、特に害虫の父祖神である“蟲の王(ヴァーミン・ロード)”はある時、オーグリアの農園の美しさに惹かれ、オーグリアを我が物としたいと考えるようになったが、農園に入る方法がなく困っていた。
そこで蟲の王は一計を案じ、自らを小さな羽虫の姿へと変えると、オーグリアが自らの農園に持ち帰る植物に取り付き、それに隠れて農園へと忍び込んで闇の帳が辺りを覆うのを待った。
そして夜、蟲の王は隠れていた植物から離れると、一直線にオーグリアの寝る小屋へと急いだ。
そこでは果たしてオーグリアとその子供たちが共に雑魚寝していたが、蟲の王はオーグリアだけを上手く誘い出す必要があったため、美しいキリギリスの声を出して、オーグリアを誘った。

フアニの誕生

蟲の王は、まんまと1人だけ誘い出されたオーグリアに襲い掛かる。
蟲の王は自らの征服欲に赴くままオーグリアを乱暴に扱い、完全に支配しようと目論んだが、自分の中に優しさから来る躊躇いがあることをオーグリアに指摘されてしまう。それまで優しさなど自分には無縁だと思っていた蟲の王は戸惑い、覇気を失って逃げ帰る。
その際蟲の王は、オーグリアの元に優しさを置き去りにしていた。
蟲の王の残した優しさによりオーグリアに宿ったフアニ=ポリュネーは、虫でありながら花のように蜜を作る、ミツバチの姿をしていた。

養蜂の母

フアニは毎日、オーグリアの農園に咲く無数の花の蜜を吸っては、それらを蜂蜜としてオーグリアに献上していた。
さらにフアニには、蜜を吸った花を実に変えるという不思議な力を持っていた。
蜂蜜のあまりの美味しさと、フアニの力に感激したオーグリアは、フアニに農園を自由に出歩く権利と、フアニ専用の小屋を用意した。こうすることで、フアニはより多くの花蜜から蜂蜜を作ることができ、また農園の農作物もより多くの実をつけることができるようになった。


性格


内向的に描かれることの多いオーグリアの下位神の中においては珍しく、外向的な性格とされている。
一方で、内的な秩序の遵守を尊ぶのは、オーグリアと同様である。序列を極めて大切にし、秩序を乱す要因に対しては果敢に攻撃を行う。


信仰


当然のことながら、養蜂業者が主な信仰者であり、蜂の巣箱にフアニの聖印が記されることも一般的である。
養蜂業者でなくとも、作物の受粉の成功確率を向上するため、作物の近くにフアニの聖印を置いて祈る農業従事者も少なくはない。
珍しいところでは、蜜蜂の団結力と都市防衛力にあやかって、騎士団が自らの印章としてフアニの聖印を使うケースもある。

西方諸国以外の文化での信仰

倭国

倭国においては針生羽音比売(はりうのはわねひめ)の名で、西方と同様の形態で信仰されている。
ただし、針生羽音比売の地位は西方と異なり、天小厨(オーグリア)の下位神ではなく、天小厨に外部から蜂蜜を持ち込む神として扱われる。

他の神々との関係


友好神



関連項目


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最終更新:2012年05月13日 14:21