デッキ中禁止カードを6枚も輩出したマジック史上最悪クラスのコンボデッキ。
MOMA/MOMa/Moma/MoMA等とも表記される。
最新のキーカードの初出はウルザズ・サーガ。
名前の由来は
などの理由からなる。
別名、『ターボ・ジーニアス』、『トレイリアン・ブルー』。単に『アカデミーデッキ』と呼ばれる事もある。
軽マナ・アーティファクトを並べ、トレイリアのアカデミー/Tolarian Academyで大量のマナが出せるような状況を作る。
さらに時のらせん/Time Spiralや意外な授かり物/Windfall等で手札を補充させ、精神力/Mind Over Matterで手札を更に大量のマナに変え、その莫大なマナをもって相手に止めを刺す。
止めのカードとしてはドローを兼ねたX火力として天才のひらめき/Stroke of Geniusが用いられる事が多いが、火の玉/Fireballも使っている場合が多い。タワーデッキ等のライブラリーアウトがほぼ効かない相手や、60マナも生み出せそうに無く少ないマナで止めを刺す必要が出てきた時の保険である。
また、ゲームの半分以上がミラーマッチになりかねない程のMoMaの海において紅蓮破/Pyroblast等の色対策カード(エクステンデッドではゴリラのシャーマン/Gorilla Shamanなどのマナ・アーティファクト破壊)を使うためもあって、タッチ赤のタイプが主流になった。
キーカードの精神力/Mind Over Matterをあわせると、当時のスタンダードの禁止カード10枚の内6枚の原因となり、全ての構築環境を荒れさせ「MoMaの冬」を生み出した。
その凶悪さは、
今のゲームは3つのステップに分かれている。
第一段階がコイントス。
第二段階がマリガンチェック。
第三段階が――先手第一ターンだ。
と言う、傍から見ればとんでもないジョークを生み出す原因となったほどである。
実際、カード・プールの狭いスタンダードですら1ターンキルの発生する確率が5%を超えていたのである。カードプールの広がるエクステンデッドやヴィンテージ(当時Type1)ではもっと酷い。
精神力が禁止されるまでの間に「キーカードが禁止される→代わりのカードを探す」ということを繰り返したため、時期によって大きく3つの型に分けられる。
初期型は上で説明された、トレイリアのアカデミーで大量のマナを出すタイプである。→*1
中期型は禁止されたトレイリアのアカデミーの代わりにドリーム・ホール/Dream Hallsで精神力を場に出し、魔力の櫃/Mana Vaultから大量のマナを得る。→ドリームホールモマ
後期型はさらに禁止されたドリーム・ホールと時のらせんの代わりにそれぞれ実物提示教育/Show and Tellと先細りの収益/Diminishing Returnsを、スタンダード落ちした魔力の櫃/Mana Vaultの代わりに厳かなモノリス/Grim Monolithを用いている。→*3
メインデッキ | サイドボード | |||
0 | クリーチャー | 4 | ゴリラのシャーマン/Gorilla Shaman | |
41 | 呪文 | 4 | 寒け/Chill | |
4 | 水蓮の花びら/Lotus Petal | 2 | 赤霊破/Red Elemental Blast | |
4 | モックス・ダイアモンド/Mox Diamond | 1 | Arcane Denial | |
4 | 魔力の櫃/Mana Vault | 4 | 不毛の大地/Wasteland | |
3 | 通電式キー/Voltaic Key | |||
2 | 巻物棚/Scroll Rack | |||
3 | 精神力/Mind Over Matter | |||
4 | 意外な授かり物/Windfall | |||
4 | 時のらせん/Time Spiral | |||
3 | 中断/Abeyance | |||
3 | 直観/Intuition | |||
3 | 魔力消沈/Power Sink | |||
4 | 天才のひらめき/Stroke of Genius | |||
19 | 土地 | |||
4 | Tundra | |||
4 | Volcanic Island | |||
3 | 真鍮の都/City of Brass | |||
4 | 古えの墳墓/Ancient Tomb | |||
4 | トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy |
最初期型のMoMa。つまり、禁止カードが1枚も抜けていない完全体バージョンである。
当然圧倒的なまでの強さを誇り、ミラーマッチばかりになるので、その対策の為に青単色ではなく白と赤が数枚タッチされている。
メインデッキ | サイドボード | |||
0 | クリーチャー | 4 | 寒け/Chill | |
41 | 呪文 | 3 | 解呪/Disenchant | |
3 | 魔力消沈/Power Sink | 3 | 日中の光/Light of Day | |
1 | 転覆/Capsize | 2 | ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will | |
3 | 直観/Intuition | 1 | 無のブローチ/Null Brooch | |
3 | 精神力/Mind Over Matter | 1 | 紅蓮破/Pyroblast | |
3 | 天才のひらめき/Stroke of Genius | 1 | 天才のひらめき/Stroke of Genius | |
4 | 時のらせん/Time Spiral | |||
3 | 意外な授かり物/Windfall | |||
4 | 魔力の櫃/Mana Vault | |||
3 | 水蓮の花びら/Lotus Petal | |||
3 | 巻物棚/Scroll Rack | |||
4 | モックス・ダイアモンド/Mox Diamond | |||
3 | 通電式キー/Voltaic Key | |||
1 | 火の玉/Fireball | |||
3 | 紅蓮破/Pyroblast | |||
19 | 土地 | |||
3 | 島/Island | |||
4 | 真鍮の都/City of Brass | |||
4 | 古えの墳墓/Ancient Tomb | |||
4 | 不毛の大地/Wasteland | |||
4 | トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy |
青使い、デッキチューナーとして名高い小宮忠義の手により、こちらもメインで赤、サイドボードでは更に白と黒をもタッチしてミラーマッチに有利な構成となっている。
紅蓮破/Pyroblastはミラーマッチにおいてだけでなく、対策カードである秘儀の研究室/Arcane Laboratoryなどにもよく効く。
瞬殺コンボデッキでありながら4枚投入された不毛の大地/Wastelandも、ミラーマッチを考慮してのものである。
メインデッキ | サイドボード | |||
0 | クリーチャー | 4 | ブーメラン/Boomerang | |
39 | 呪文 | 2 | 枯渇/Mana Short | |
3 | 水蓮の花/Lotus Blossom | 2 | 冬眠/Hibernation | |
4 | 厳かなモノリス/Grim Monolith | 1 | 無効/Annul | |
1 | 巻物棚/Scroll Rack | 2 | 魔力消沈/Power Sink | |
3 | 天才のひらめき/Stroke of Genius | 1 | 禁止/Forbid | |
4 | 精神力/Mind Over Matter | 3 | 新緑の魔力/Verdant Force | |
4 | 実物提示教育/Show and Tell | |||
3 | 先細りの収益/Diminishing Returns | |||
4 | 直観/Intuition | |||
4 | 瞑想/Meditate | |||
4 | 繁栄/Prosperity | |||
4 | 対抗呪文/Counterspell | |||
1 | 枯渇/Mana Short | |||
21 | 土地 | |||
12 | 島/Island | |||
4 | シヴィエルナイトの寺院/Svyelunite Temple | |||
4 | 裏切り者の都/City of Traitors | |||
1 | 古えの墳墓/Ancient Tomb |
こちらは青単色である。
サイドボードには新緑の魔力/Verdant Forceが潜んでいて、2戦目から実物提示教育/Show and Tellや水蓮の花/Lotus Blossomで奇襲する『V作戦』が印象的。
これが功を奏して2日目トップになったが、決勝トーナメントでは既にタネが知られた為に負けを喫した。