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五城楼杯 6th 優勝者インタビュー

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嬉しそうにトーナメント表に赤線を書き込む和知。心底マジックを楽しんでいるようだ


―おめでとうございました。デッキは既に様々なところで話題に上がっていると思うので、今回はマジックとのつきあい方について伺いたいです。和知さんは社会人ですが、忙しい中でもマジックと付き合うモチベーションというのは何でしょうか?

和知:環境がどんどん変化していって面白い上に、接触戦闘の技術など基本的なスキルがキャリーオーバーできることですね。ゲーム等をやり込むのが好きなんですが、飽きるのも早いんですよ。でも、いろいろなレギュレーションがあるし、それが移り変わるのも頻繁で、飽きがこないですね。

―ほほう。普段は、どれくらいの時間をマジックに割いていますか?

和知:基本的には土日だけです。Magic Onlineはやってないので、リアルのみです。

―すると、デッキをいじったり、プレイングを練習したりする時間はどうするんでしょうか?

和知:大会にぶっつけ本番でデッキを持っていくことが多く、「大会に出るのが調整」みたいな不甲斐ない現状です。こういう点では、平日を練習に当てられる学生さんが羨ましいです。

構築のシーズン中は、メタ内のデッキを完コピして、3~4個持ち歩いています。
もちろん、それだけデッキを組むと足りないカードだらけですので、代理カードが山のように入っています。
メタ内のデッキの動きを理解するのは、やっぱり自分で回してみるのが1番ですね。

―なるほど。最後に、先ほど話しに挙がった学生のプレイヤーへ何か一言お願いします。メッセージでも、アドバイスでも。

和知:「《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》が無いから青いデッキを組めない」みたいなカード資産的な話をよく耳にしますが、それは非常にもったいないと思います。もっと代理カードを活用すべきです。代理カードでまずデッキを組んでみて、それで納得のいく調整ができたなら、改めてカードを調達すればいいと思います。

調整相手として練習するなら、
「悪斬の天使を持っていないので、戦誉れの天使で充分ですよ」
という人よりも、
「デッキに入っている戦誉れの天使は、悪斬の天使の代理カードです」
という人と一緒にやりたいです。



インタビューの後に、完コピの是非とデッキ調整についての文章をいただきましたので、こちらに掲載させていただきます。


既存デッキの調整は、武道における守・破・離という考えが参考になります。

「守」は、教えを守る段階。
勝ったデッキには勝てるだけの理由があり、その理由の部分を愚直に
理解しようと努めるべきです。「このカードが1枚差しなのイヤだ」と思うのではなく、
「どういう調整を経て1枚になったか」を実際に回してみて考えるのが、
最適解に辿り着くための近道だったりします。
なので、まず調整を始める時は、サイド込み75枚を完コピすることにしています。

また「守」のフェイズでは、他の人に意見を聴くのも理解への近道です。
サイドボードプランだったりとか、4ターン目のプレイング2択だとか、
とにかく人に聞きまくることで、そのデッキの平均化された思考を掴むことができます。

「破」は、自分独自の工夫をする段階。
このフェイズでは、なるべく尖った調整をすることにしています。
1・2枚カードを差し替えても、何十試合というスパンでしか結果に反映されないので、
思い切って1スロット4枚分、抜いてみる/入れてみるを繰り返してみます。
他の人と差異がつかない丸いデッキは、成績も4-2とか3-3とか凡百じゃないですか。
それなら、6-0か0-6かみたいな尖ったデッキの方が、優勝には近づくと思います。

「離」は、そのデッキの調整を諦める段階。
構築のトーナメントシーンにはどうしてもメタゲームという大きな流れがあります。
デッキ同士の相性差というのはかなり覆しにくい部分ですので、
環境の大部分を占めるデッキに対して勝てなくなってしまった時、
それまで調整してきたデッキはいったんお蔵入りすべきです。

ただし、またメタが変わって返り咲くこともあるので、
調整した記録として何か残しておけば後々便利です。

簡単にまとめると、
「守」:75枚完コピしろ! 他人の意見を聞きまくれ!
「破」:デッキを尖らせろ!
「離」:メタに合わなくなったデッキは、すっぱり諦めろ!
ってとこですか。
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