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恋愛うさぎ


寒々とした廃村を二人の男が歩いていた。
片や小柄で田舎っぽい少年。片や長身で金髪のイケメン。
着ている服もそれに見合ったように、質が違う。
そんななんともアンバランスな組み合わせだが、二人は仲良さそうに話をする。
「女の子に告白なんて……どうしようっス」
「なーに、そんな気負ってやる必要はねぇさ」
少年の困ったような言葉に、イケメンは少年の頭をポンポンと叩きながら言った。
その対応に不満そうにしながら少年は言い返す。
「摂津様はモテるからそんな事を言えるっス。
 オレみたいなダセー奴は、きっと誰とも付き合えずにガチムチ送りにされるっスよ」
ガチムチ送りの将来を想像してブルブルと震える。
そんな少年の様子に苦笑して、イケメン―――摂津正雪は安心させるように言う。
「大丈夫さ千代吉、伍助ちゃんにだって嫁が出来たんだ。
 お前さんだって元は悪くないんだから、きっと誰か見つかるさ」
「そうだといいっスけど……」
宇田川伍助―――摂津の通っている道場の師範だ。
背は低いし、眉毛も太い、女っ気のない糞のつくほど真面目な男。
そんな男であっても妻帯者になれる。
尤もそれだけではない。
親切で情に溢れ人を思いやることのできる好漢でもある。
つまり、ようは人の長所を見るか短所を見るかなのだ。
どんな人間にだって、長所があれば短所もある。
完璧な人間などいないのだから、より多くの長所を見せればいいのだ。


摂津正雪は人の良いところを見抜くのが得意だった。
だからそれを生かして、女性に千代吉の良さをアピールしようと思っていた。
正直言って、千代吉に女性をナンパする事が出来るとは思えない。
それに実際に5日で恋人を作ると言うのは相当難易度が高い。
「生けるモテ神」と呼ばれる彼だからこそその事をよく分かっていた。
彼ならばなんとかなるかもしれないが、千代吉一人では確実に無理だろう。
彼が手伝わなくては、千代吉は永遠に帰還する事ができなくなる。
手伝ったとしてもぎりぎり……と言った所か。
それだけは避けたかった。
遊び人のような格好をしていても彼は仲間思いなのだ。
だから例え自分が帰れなくなる事になろうとも、彼は千代吉の恋人を作ることを優先するだろう。
勿論それを口にする事はない。
そんな事を言ってしまえば、きっと千代吉は止める。
そして一緒に帰るんだと言うに違いない。
その気持ちは摂津も嬉しい。
出来ることなら彼ら仲間といつまでも一緒にいたい。
だがそれが無理ならば自分を切り捨てることも厭わない。
摂津正雪と千代吉。
どっちがうさぎ道場により必要か、天秤に掛けるまでもなく理解しているのだから。
摂津正雪は、笑顔の裏で悲壮な決意をしていた。


【廃村/1日目/01:00】
【摂津正雪(せっつ-まさゆき)@サムライうさぎ】
 [状態]:健康
 [道具]:不明
 [標的]:特に無し
 [思考]:千代吉の恋人探しを優先

【千代吉(ちよきち)@サムライうさぎ】
 [状態]:健康
 [道具]:不明
 [標的]:特に無し
 [思考]:摂津正雪と行動




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