謎のナチス軍人の巻
「嫌……死にたくない……死にたくないよ……」
ゲームが開始して二時間程が経ったころ。
一人の制服姿の少女が、人気の無い路地を駆けていた。
未知の恐怖に怯え、必死に逃げる少女の名前は、小早川ゆたか。
体が他人と比べて少し弱いことを除けば、極々一般的な女子高生である。
このゲームに参加させられたゆたかは、状況が理解出来ないまま街をうろつき、それを見てしまった。
一人の制服姿の少女が、人気の無い路地を駆けていた。
未知の恐怖に怯え、必死に逃げる少女の名前は、小早川ゆたか。
体が他人と比べて少し弱いことを除けば、極々一般的な女子高生である。
このゲームに参加させられたゆたかは、状況が理解出来ないまま街をうろつき、それを見てしまった。
自分と同じ位の背丈の少女が、緑色のトカゲのような怪物に食される光景を。
「――――ッ!」
声にならない叫びを上げて。
小早川ゆたかは、逃げ出した。
生まれて初めて感じた、死の恐怖に怯えながら。
小早川ゆたかは、逃げ出した。
生まれて初めて感じた、死の恐怖に怯えながら。
「助けて……誰か……誰か……」
逃げ惑いながらのゆたかの懇願に、応える者はいない。
元の世界でゆたかを守っていた二人の姉は、親友は、今はいないのだから。
その事実が、ゆたかにはただ恐ろしかった。
元の世界でゆたかを守っていた二人の姉は、親友は、今はいないのだから。
その事実が、ゆたかにはただ恐ろしかった。
「どこか、安全な場所は……うわっ!」
余計な事を考えながら走っていたせいか、もつれる足。
バランスを崩して、華奢なゆたかの体が地面に叩きつけられようとする。
眼前に迫る地面のアスファルト。次の瞬間、自分を襲う衝撃に備え、ゆたかはぎゅっと眼を瞑った。
バランスを崩して、華奢なゆたかの体が地面に叩きつけられようとする。
眼前に迫る地面のアスファルト。次の瞬間、自分を襲う衝撃に備え、ゆたかはぎゅっと眼を瞑った。
「…………?」
だが、予想していた衝撃はいつまで経っても訪れない。
不思議に思ったゆたかがゆっくりと眼を開けると、
そこにあったのは、倒れる自分の体を支える一人の男の姿。
不思議に思ったゆたかがゆっくりと眼を開けると、
そこにあったのは、倒れる自分の体を支える一人の男の姿。
「えっと……どなたですか?」
「大丈夫か日本人?うろたえるんじゃない……ドイツ軍人はうろたえない」
「大丈夫か日本人?うろたえるんじゃない……ドイツ軍人はうろたえない」
◇
「ふぅむ……人を喰らう巨大トカゲ、そんなものまでいるのか。そんな怪物に我が同胞を食べさせるわけにはいかんな」
三十分後。
ようやく落ちついたゆたかに、男――ルドル・フォン・シュトロハイム大佐は、
ゆたかが目撃した緑色の怪物について尋ねていた。
大体の情報を聞き終えると、シュトロハイムは満足そうな笑みを浮かべる。
ようやく落ちついたゆたかに、男――ルドル・フォン・シュトロハイム大佐は、
ゆたかが目撃した緑色の怪物について尋ねていた。
大体の情報を聞き終えると、シュトロハイムは満足そうな笑みを浮かべる。
「説明ご苦労だった。では、すまんが怪物を目撃した場所まで案内してもらう。」
「あ、危ないよシュトロハイムさん」
「大丈夫だ小早川ゆたか。戦闘機に乗って大鷲を怖がるパイロットがおるか?いなァァァ~~い!」
「あ、危ないよシュトロハイムさん」
「大丈夫だ小早川ゆたか。戦闘機に乗って大鷲を怖がるパイロットがおるか?いなァァァ~~い!」
何の根拠も無いのに、余りにも自信に溢れるシュトロハイム。
ゆたかは、その姿を不安そうに見つめる。
すると、そのゆたかの視線を感じとったのか、シュトロハイムはニヤリと笑うと、
ゆたかは、その姿を不安そうに見つめる。
すると、そのゆたかの視線を感じとったのか、シュトロハイムはニヤリと笑うと、
「我がナチスドイツの科学力はァァァァァァアアア!」
近くのビルの壁に手を当て、
「世界一ィィィィィィイイイイイイイ!!」
機械に改造された、常人とは桁違いの腕力で、いとも容易く、コンクリート製の壁を貫通した。
目を見開いて驚愕しているゆたかに、シュトロハイムは笑いかける。
目を見開いて驚愕しているゆたかに、シュトロハイムは笑いかける。
「オレの体は、我がゲルマン民族の最高知能の結晶であり誇りである!
なに、そう脅えるな小早川ゆたか。大きかろうと所詮はトカゲ相手、貴様一人程度守ることは出来る。
……では、案内してもらうぞ」
なに、そう脅えるな小早川ゆたか。大きかろうと所詮はトカゲ相手、貴様一人程度守ることは出来る。
……では、案内してもらうぞ」
【街/午前3時】
【ルドル・フォン・シュトロハイム@ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]:健康
[道具]:基本支給品一覧
[標的]:特に無し、でっていう(討伐的な意味で)
[思考]:1.緑色の巨大トカゲ(でっていう)討伐。
2.小早川ゆたかの保護
【小早川ゆたか@らき☆すた】
[状態]:健康
[道具]:基本支給品一覧
[標的]:特に無し
[思考]:1.シュトロハイムをでっていうを目撃した場所へ案内。
2.少し変わってるけど、いい人だよね……?
[状態]:健康
[道具]:基本支給品一覧
[標的]:特に無し、でっていう(討伐的な意味で)
[思考]:1.緑色の巨大トカゲ(でっていう)討伐。
2.小早川ゆたかの保護
【小早川ゆたか@らき☆すた】
[状態]:健康
[道具]:基本支給品一覧
[標的]:特に無し
[思考]:1.シュトロハイムをでっていうを目撃した場所へ案内。
2.少し変わってるけど、いい人だよね……?