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神は気まぐれ


 湾岸道路から街へとまっすぐ続く道。その中ほどに少女は立っていた。
 今、彼女は街へ向かっている。街には人が多く集まるだろう。とにかく情報を収集したい。
 ふと、後ろから誰かが来る気配を感じた。足を止め、警戒する。なにせ今の彼女の体は六歳児程度。相手がどんな人間か分からない以上、うかつな行動に出るのは危険だ。

 現れたのはひとりの青年だった。その背後に死神を宿しているが、彼女には見えない。
「お、さっそく女じゃねえか。これで失格に一歩近づいたな。」
「……。」
 青年は何かを言いかけてやめた。
「なに?」
「……街は、どっちかな?」
「この道をまっすぐ行けばいいわ。地図があったでしょ? それとも磁石の使い方が分からないのかしら。」
「……ありがとう。」
 そう言うと、なぜか彼はもと来た道を引き返していく。
「そっちじゃないわよ。」
「おい、失格になるんじゃなかったのか?」
 彼は無言で去っていった。
「なんだったのかしら。」

 青年・夜神月は、最初に彼が目覚めた小屋に戻ってきた。中に入る。誰もいないことを確認すると、彼は椅子に腰掛け叫んだ。
「くそっ! なんだこの気持ちはっ!」
「……。」
 死神・リュークは確信した。過去、海砂や高田をはじめとして月の周りにはいずれ劣らぬ美女たちが存在した。彼女たちに月がなびかなかった本当の理由が分かったのだ。
 そう。この、世界中で誰よりも犯罪を憎む青年は、あろうことか……ロリコンだった……そういうことだろう。
「目だっ!」
「は?」
「名前、聞くの忘れた。」
「……そんなもの次に会った時に聞けばいいじゃないか。」
「ああ、それもそうだな。」
 リュークは焦る。こんなに冷静さを欠いた月は初めてだ。
 ところで、このときの二人は知らなかったのだが、今後会うとしたら彼女はリュークの目に映るものとは別の名を騙るだろう。リュークの目には「宮野志保」という彼女の本名が映る。そして月が尋ねたとき、返ってくる名前は、「灰原哀」。
「なんでさっき告白しなかったんだ? 三回までは失敗できるんだろ?」
「出会い頭に告白なんかして断られたら次に会った時にウザがられるだけなんだよ!!」
「……わ……悪い…………。」
「デスノートで死因をテストするのと同じ次元で考えるな。」
 圧倒的な月の剣幕に押される。
「……この企画をなめていた。まさかこの僕が一目惚れするような子が参加していたとは……これじゃあ僕は失格になりたくないじゃないか。」
 そこまで言うと月は突然発狂したように笑い出した。
「いいだろう、受けてやろうじゃないかこのゲーム。僕は五日間であの子のハートを掴む!」
「…………。」
 これまでに何度思ったことだろう。だがこれほどまでに強く思ったことがあっただろうか。リュークはおなじみの台詞を心の中で唱えた。
(やっぱり……人間って面白っ!)
「で、これからどうするんだ? 追いかけるのか?」
「そんなことはしないよ。怪しまれるだけだ。」
 月はすっかり平静を取り戻していた。
「彼女は街の方に歩いていた。少し待って僕も街へ行き、偶然を装って再会する。」
 彼には既に告白までのあらゆるパターンが練られていた。

【H-7 街への道/午前2時】
【灰原哀@名探偵コナン】
 [状態]:健康
 [道具]:支給品一式
 [標的]:特になし
 [思考]:
  1. 街へ行きゲームや参加者について情報を収集する。
  2. さっきのはなんだったのかしら。

【I-7 小屋/午前2時】
【夜神月@DEATH NOTE】
 [状態]:健康
 [道具]:支給品一式
 [標的]:灰原哀 (ただし名前は知らない)
 [思考]:
  1. 哀をものにする。
  2. 新世界? なにそれうまいの?




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