あすさんの家庭教師11 - 出発 前編


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樹齢400年といわれるあすさんが引きこもりになって150年。
ずっと家にいて、光合成のために庭を歩く以外はマビノギに夢中になる毎日。
それが今、明海にそそのかされて重い腰を上げ始めたのであった。


明海「あすさんの都合のいい日はいつ?」
あすさん「今すぐでも」
明海「( ゚∀℃( `Д´)マヂデスカ!?」
あすさん「善は急げっていうだろう」
明海「急がば回れじゃないの?」
あすさん「では後日にしよう」
明海「ちょおあsだkldksldかfj;だsdj;うそうそ;;今すぐでいいの?」
あすさん「そっちに問題がなければ」
明海「( ・∀・)b OK! それじゃあ悪いけど、片道の運賃だけは用意してね!」
あすさん「これがもし冗談だとしたら、片道切符か…………」
明海「そんなこと絶対に(ヾノ・∀・`)ナイナイ」
あすさん「行くお♪ε= ε=ヘ( ^ω^)ノ テケテケ」
明海「バッチコ━━━щ(゚Д゚щ)━━━ィ」



冬の昼は短い。
あすさんが家を出ると周囲はすでに真っ暗であった。

冷え性の手をさすりながらバス停に向かう間、時計と夜空の様子をずっと気にしていた。
この見慣れた空の下へ無事に戻ってくることができるのだろうか──


バスは時間通りにやってきた。
いつものことながら、バスには誰一人として乗車していない。
運転手さえも。
といいたいところだが、この時代にはまだ全自動のバスは存在していなかった。


女子高生「でさーでさー、それが超ブサメンなんだって~」
女子高生「まじで~? ちょいググってみよっかな~」
女子高生「美人すぎる○○とか、イケメン○○とか、フッザケんじゃねー!!真面目にやれ!!って感じだけど」
女子高生「うわ、キモ。これなら早退職員のほうが100倍マシだわ」

無人のバスでどうして女子高生の話し声が聞こえるのか不思議だが、
ただあすさんが後ろのほうの座席に気づかなかっただけというのが有力な説である。

あすさん「(やれやれ……もし私が明海の言うようにイケメンだとしたら、ブサメンはこの世に存在しないだろう……)」

女子高生「んでさ~、プリクラの顔を思いっきり加工してみたわけよ」
女子高生「うっわ~キモーイ! でもキモイけど見入ってしまう~~」
女子高生「キモイもの見たさってあるよね~」
女子高生「誰得」
女子高生「きんもーーーっ」
あすさん「(そんなにキモイキモイ言わなくてもいいのに……っと…やばい…目が合った……)」

あわてて前を向いて座り直すあすさん。

女子高生「……」
女子高生「どした?」
女子高生「なんか今……」
女子高生「ん? なんか見えたの?」
女子高生「いや……ひょっとしてひょっとするとなんだけど……」
あすさん「(ひぃー……例外なくキモイキモイ言われる……)」

あすさんは走行中のバスの窓を開けて外に逃げ出したくなった。
後続の車と対向車にはねられ、体は原形をとどめぬほどに飛び散るであろう。

女子高生「(……ちょっと試してみるよ)」
女子高生「(え? なにすんの?)」
女子高生「(いいからいいから。…よし…)」

女子高生が携帯電話をあすさんのほうに向けると、


「デデーン!」

エンチャント失敗の効果音が鳴り響いた。


あすさん「この音は!!」
女子高生「プゲラゲラゲラ…」
女子高生「誰!?」
女子高生「aspirinさん、すごいです!最高です!」
女子高生「マジで?」
女子高生「あ!aspirinさん、お会いできて嬉しいです~!」
あすさん「ど、どうも……」
女子高生「なんだってえええええええ!」
あすさん「いきなり背後でデデーンって……」
女子高生「この音に反応するのはaspirinさんしかいない!」
女子高生「すげええええええええええええええ」
女子高生「aspirinさん!!サインください!!」
あすさん「いきなりクレクレですか……」
女子高生「サイン二つお願いします」
女子高生「もう制服でもカバンでも好きなところに書いちゃってください!」
あすさん「いや…それは普通にヤバい……」
女子高生「ギャハハハハハハハハハハハハ」
あすさん「じゃあ、このノートの…」
女子高生「うんうん」
あすさん「余白にでも」
女子高生「表紙に書いちゃってくださいよ~」
あすさん「そうですか、カキカキ……」
女子高生「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
あすさん「こちらにも、カキカキ……」
女子高生「きたああああああああああああああああああああああああああああああ」
あすさん「下手な文字で悪いけど…」
女子高生「おらっしゃああああああああああああああああああああああああああああああああ」
女子高生「あざーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっす!!!!!」

あすさん「驚いた……こんなところでマビノギやってる人と会うなんて……」
女子高生「こんな時間にどこへ行くんですか?」
あすさん「急用で………」
女子高生「あっ……どこか具合が悪いんですか…」
あすさん「私じゃなくて……」
女子高生「なんか道が渋滞してますね。まだだいぶかかりそう…」
あすさん「本当は急いでいるわけではないのですがね……」
女子高生「駅までですか?」
あすさん「いや、うんと遠くまで」
女子高生「ええ!!aspirinさんが自力で遠出するなんて………」
女子高生「天変地異の前触れじゃない!?」
女子高生「どうしよう………」
あすさん「あの…………」
女子高生「aspirinさん…うちらはついていけませんけど……どうかご無事で…」
女子高生「これ、ゴクッと飲んじゃって! 飲みかけの蜂蜜ドリンクだけど…」
あすさん「あ、ああ、ありがとう……」


あすさんは女子高生に励まされたが、かえって困惑した様子であった。
飲みかけの蜂蜜ドリンクに手をつけるなど……。


渋滞のため、バスは少し遅れて駅のターミナルに到着した。

女子高生「それじゃ、aspirinさん、これからも応援してます!!」
女子高生「ハァンタジーライフの更新が楽しみです!」
あすさん「応援をどうもありがとう」
女子高生「またね~!」
女子高生「おやすみなさ~い!」
あすさん「(……ブログはしばらく更新できなくなる恐れがある……)」

あすさんがバスの降り口で料金を支払った瞬間、

運転手「aspirinさん、すごいです!最高です!」
あすさん「ええぇ!?」
運転手「すみませんが、私にもサインをお願いできますでしょうか……」
あすさん「はあ……」




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