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#77 やはり正義の女神


アフリカ独立解放戦線や幻のコロニーで、5枚中3枚の白Gを封じた俺は最後の基本Gを開放すべくプルトーネを出撃させた。
しかし、本田京子は指定2でクイックを持つデュエルガンダム《21》で応戦。プルトーネは相打ちをとられてしまった…。

「プルトーネが破壊されて廃棄されたので、本国10枚をサーチ…」
「また同じのでも引っ張ってきたら?」

本田京子はニヤリとする。次のターンにハイマットが来ることを考えれば、あの余裕も納得できるか。
10枚見て、毒牙はない。ならば…。

「ハンガーにガンダムアストレア(タイプF)を移す」
「いるじゃん、アストレア。赤いけど」

本田京子はハンガーに移ったアドバンスレア仕様のカードを見てそう言った。

「さぁ…後半戦を始めよう。ターン終了だ」

俺は合図を出す。
本田京子は「あたしのターンね」と息巻く。

「後半戦もなにも、これであんたのデッキはコンセプト終了よ! 配備フェイズ、死神に戻るデュオ!」
「アフリカ独立解放戦線を除外かっ…いいだろう」

白指定3の除外コマンド。指定国力3で待っていたのはこのカードか…なるほど、序盤のロックが完全に無力化された。
お互いの本国は見た目30程度。この手札では少々まずいな…。

「続いてフリーダムガンダム(ハイマットモード)をプレイ。戦闘フェイズに入るわ」
「了解だ」

未だに1Gは幻のコロニーで紫。PS装甲(5)を満たすことはできない。どう出る…?

「ハイマットを宇宙に出撃させるわ!」
「来る…か。了解だ、6点通そう」
「じゃあこっちは6点回復ね」

本田京子はハイマットを手札に戻しつつ、「ターン終了よ」と言った。

白は一見速攻系デッキに弱いように見えて、ハイマットやウイングゼロ、ミーティアによる中盤以降の巻き返しが凄い。 
あとはこちらがどこまで粘れるかの勝負だ!

「ドロー…」

…違う。これじゃない。
俺はハンガーのカードを手に取る。

「ハンガーからアストレア(タイプF)をプレイ」
「うん。ちょっとテキスト見せてもらっていい?今回の赤黒に入ってるカードよく見てないんだよね」

俺はアストレアFを逆向きで渡す。
コイツは、交戦中のユニットを-1-1-1するテキストとコマンドへの耐性を持った00Fユニットで、あのアストレアのバリエーション機だ。赤くなった装甲がクール。
さらに俺が使っているのは、3箱に1枚の確立で封入されているパラレルアドバンスレア仕様!申し分ない!

「はいよ。ユニットとかで破壊すればいいワケね」
「そういうことになる。さらにフェレシュテをプレイする」
「了解。戦技の習熟そっくりのオペレーションだっけね」

特殊シールドを持つユニットが大半である白デッキから見ればそう見えるだろうが、2点火力も役に立つ場合が意外と多いんだが…まあいい。
どちらにせよ、この局面ではサイズアップオペレーションであるしな。

「戦闘フェイズ、プトレマイオスの効果を起動する」

俺はアストレアFを起す。
本田京子のあの手札では、クイックユニットはないと考えていい。
フェレシュテを使ったとしてもアストレアF単騎でハイマットの相手は厳しい…となると、今は回復した分だけ削るのが精一杯。

「宇宙にアストレアF、プトレマイオスを出撃させる」
「いいわ、4点でいい?」
「いや、ダメージ判定ステップにフェレシュテでアストレアFを+1する。5点だ」

本田京子は「了解」と言って本国を1枚ずつ捨て山に移す。

「ターン終了」
「あたしのターンね。配備フェイズに白基本Gを配備して、もう一回ハイマットをプレイ、今回はPSダウンしないわ」

本田京子は戦闘フェイズを宣言した。
ここは耐え時だ。トップドローが基本Gだったということは、逆に次も防御される心配はないということ。
もっとも、この打撃戦に俺の本国がいつまで持つかだが…。

「ハイマットを地球に出撃させるわ」
「いいだろう。防御はしない、6点通しだ」
「おやおや~本国がどんどん薄くなってきますよ~♪」

本田京子はカードを6枚本国に移し終えたところで意地悪く微笑む。
調子に乗りやがって。

「そっちこそ、追加の戦力がないがな。このトップドローで巻き返す」

俺はドローする。
…情報の把握!「劣化版4枚目の密約」的な立ち位置で入れてみたカードだが、基本G2枚を手札に持て余していた俺――とすでにそれを見切った奴――の前では、このカードは密約と同等の威力を発揮する!

「配備フェイズ、情報の把握!2オープンは両方とも基本G!さあ、選べ」
「じゃあ右の…ってどっちでもいいわよ」

乗り突っ込み…のような本田京子のコメントを微笑で流し、俺はカード2枚を手札に加えた。

「フッ…引いたぜ、”2枚目”をなッ。アストレアFをプレイするぜ!」
「あ…それってマイナス修正重複するっけ?」
「当然だ。そうでなくては困る。戦闘フェイズ!」

俺は資源1を払い、プトレマイオスの効果で2枚目のFを起す。
交戦になったユニットは-2の修正、そしてフェレシュテによる耐久力。もはやハイマットすら1:1で取れる。

「地球にアストレアF、宇宙にアストレアFとプトレマイオスを出撃させる」
「追加戦力がないの知ってるからってバカバカ来すぎでしょ…」
「しかし”受けるしかない”だろ」
「ま、まぁそうだけど」

本田京子は悔しそうに頷く。
両面で計7点のダメージを与え、宇宙のFにはプトレマイオスの補給を宣言した。

「ターン終了」
「あたしだってトップドローで…ターン終了」

本田京子は本国のカード1枚を手札に加えるなり肩を落とした。
演技か?クイックユニットや2枚目のミーティアも考えられる…いや、ここ数ヶ月でコイツの正確はある程度把握してきた。ここでの演技の可能性はかなり薄い。

2枚のアストレアFを立たせることが可能な俺の場は、ハイマット1枚が追加戦力なしで乗り切れるほど甘くはないッ。

「俺のターンは…配備フェイズ特に追加はナシだ。戦闘フェイズ、さっきと同じように出撃する」
「わかったわ…今回はプトレマイオスの修正がない分、6点でいい?」
「あぁ」

そろそろ相手の反撃時のことも計算に入れるか…。
これだけ枚数をそろえた俺の場でも、白のユニット1枚を押さえるのが精一杯とは、恐れ入る。

「あたしのターン。ドロー」

カードを見た本田京子の顔が明るくなる。
…来てしまったか。

「配備フェイズ、逆転の一撃はキャラクターから。カトル・ラバーバウィナー《5》をプレイ!」
「何?」

キャラクターだと?
しかも、レイやシンではなく…カトル?

「このカードはジャンクヤードのユニットを通常のコストを払って場に出し、セットすることができるのよん」

疑問顔だったのだろう、俺に丁寧な解説を始める本田京子。
なるほど…ケリィ《4》やゲモン《4》のようなキャラクターが白にもいたとは。勉強不足だった。

「ジャンクヤードからあんたが捨てたフリーダム(ミーティア装備)を配備してカトルをセット!」
「まずいな…あれは」
「宇宙にミーティア、地球にハイマット!」

顎に手を当て考え込む俺に、本田京子は意気揚々と宣言した。
通れば16点回復。今までのこっちの攻撃が意味をなさないどころか、こっちの本国が0になる可能性が高い。
仮に防いだとしても、あっちは紫Gが1枚あるおかげでミーティアとカトルが手札に戻って、こっちのターンに換装、そして次のターンでハイマットとカトルを再び…戦慄だな。

「しかたない。正直使えるのかはわらないカードだが、タイミングはここだ」

俺は静かに口を開く。
本田京子は頭に「?」を出し、俺のカードを見守った。

「攻撃ステップ規定後、再結集のカード」
「…?」

お互いの捨て山から、コスト無視で俺のユニットにキャラクターをセットするデュアルコマンド…。
ミーティアの最大火力をもっても、キャラセットのアストレアとなれば1枚落とすのが限度だろう…だが、今はその1枚が落ちれば本国にダメージが通ってしまう。
いや、こっちの捨て山からルイードでも来ればミーティアは無力化でこのターンだけは凌げるか。このターンだけだが。

「プレイした後に長考?はい、あたしの捨て山」

本田京子が黙って考え込む俺に捨て山を渡す。
そうだ。とりあえず見なくては始まらない。

…?

「なるほど…逆転の一撃はキャラクターから。確かにそうだ」
「何よ?」

俺は捨て山から1枚のカードを取り出し、アストレアFに重ねる。

「…ムルタ・アズラエル理事ッ!」
「あ゛~!!」

本田京子は頭を抱えて「OH, MY GOD!」と嘆いた。
俺の捨て山からは、シャル・アクスティカ嬢がアストレアFにセットできた。

「手札を1枚切ってアズラエルの効果。地球に出撃中のハイマットを借りるぞ!」
「そりゃ反則だって~」
「宇宙にハイマットとアストレアF、さらにプトレマイオスの効果で起したアストレアFで出撃!」

ミーティアの最大火力をもっても、アストレアを1枚落とすのが限度。そしてこの攻撃は通らないし、ハイマットとマイナス修正を受けたミーティアが相打ち!
捨て山にはインフィニットジャスティスや2枚目のミーティアがあった。次のトップドローでの強力ユニットの可能性は低い。

「負けたわ」

同じ計算を頭の中でしたのだろう、本田京子が降参、降参と手をあげた。

ついに…!ついにリベンジしたぜ!
やはり正義の女神!さすが正義の女神!


つづく


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初出:あたしのガンダムウォー
掲載日:09.06.02
更新日:10.04.14