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ミキオはゴッドガンダム柄のスリーブが着けられたデッキ、東はガンダム試作1号機フルバーニアン柄のスリーブが着けられたデッキ。
デッキカットが終わり、互いの手元にデッキが戻る。ジャンケンで勝ったミキオが先攻となった。

「よし。オレは始められるぜ」

手札を確認して、ミキオはそう口を開く。
彼のデッキはMFユニットで戦う茶単。4、5ターン目まで安定して国力を配備することが前提のデッキ…その点で言えば、彼の手札は及第点といえた。
向い側に座った対戦相手の東も手札に不満は無いようで、ターン開始を了承する。

「茶基本Gをプレイ。ターンエンド」
「そのスリーブなんだから、やっぱ茶デッキじゃないとな」

東は嬉しそうに頷いてカードを引く。
ミキオは「じゃあそっちは青デッキかよ?」とでも言いたげに、手元で7枚になったフルバーニアンの絵柄を観察する。

「こっちはホワイトベース隊を配備だ。そして、プロトタイプガンダム《10》」

果たしてスリーブ通りの青デッキ。
展開されたユニットは”その手”のデッキでしか使わない、低コストのカード。
ミキオは――設定画のような棒立ちイラストの――そのユニットを前に息を呑んだ。

「ウィニーか!」


第2(58)話 青く輝く炎



東はプロトタイプガンダム続けて、ボール改修型と北極基地という2枚の展開を妨げないユニットをプレイした。
この2枚は、プレイされたターンの終了時にカードを1枚引くことが出来るため、手札を減らさずに展開できるユニットと言える。
MFユニットを主力とするミキオ側からすれば、序盤からチャンプブロッカーを用意された形だ。

「ターン終了」

東はそう宣言し、カードを2枚引く。
このターンは攻撃できなかったが、2ターン目以降の準備は出来たという余裕が見て取れた。
ミキオはターンを開始しカードを引く。

「ギンガナム軍をプレイ」

ターン終了を宣言しながらミキオは、青ウィニーと実際に戦うのは初めてかもしれないなと思った。
知り合いにウィニーを使っているプレイヤー自体はいないが、流行っていた頃の緑ウィニーや黒ウィニーとは大会で結構な回数戦ったものだ。
それに比べ、青ウィニーはミキオがガンダムウォーを始めた頃には既に勢いは無く、古いムック本で読んだ程度の知識しかない。

「2枚目のホワイトベース隊を配備して急ごしらえ」

東は2ターン目を開始し、ドローコマンドをプレイする。
解決時の手札は3枚であるため、2ドローだ。

「よし。揃った!ガンダム試作1号機ゼフィランサス(マシンガン装備)をプレイ!」
「そういや…そんなのいたな」

半年ほど前に大会の景品で配られていたユニットだ。
最近は試作ガンダムが頻繁に収録されていたな、とミキオは思いなおして場に出たカードを確認する。
セットされた2国力以下のキャラクターに戦闘修正を与える、地球片適正の砂漠・速攻ユニット。
揃った…となればキャラクターだな。とミキオは身構える。

「マシンガン装備にシロー・アマダ《DB7》をセット」

2国力ながら、テキスト宣言によって瞬発的に格闘修正を得ることが出来るカード。
青の低コストキャラクターの中ではひときは強力な1枚だ。

「マシンガン装備との相性は抜群…ってか」
「おうっ!戦闘フェイズだ!」

攻撃ステップ規定の効果で、3枚のユニットが戦闘エリアに移動する。
地球エリアにマシンガン装備、宇宙エリアにプロトタイプガンダムとボールといった具合だ。

「ダメージ判定ステップ、シロー・アマダの効果を使うぜ。−1コインを乗せ、格闘+4だ!」

攻撃力は地球エリア9、宇宙エリア4の合計13ダメージだ。
ミキオ側には守る術は無く、素通しされたダメージが彼の本国を削る。致命傷ではないが、無視できるダメージ量でもない。

「ちくしょう…オレのターン!」

ミキオは、引いたばかりの宝物没収をプレイして、捨て山のカードを引く。
――ACEなどの一部例外を除いて――本国からカードを引くことが苦手な茶色にとって「捨て山は宝の山」であるが、いささか枚数が多すぎだ。
手札には着実にキーカードは集まりつつあるが、少し焦りも生まれる。

「ギンガナム軍起動で、ニュータイプの排除を本国の下に送って1コイン。ターンエンド」

このターンもG関連しか動きが無かったミキオの場を尻目に、「このまま…いくぞっ!」と東は言い聞かせるようにカード引く。
プレイされたユニットは疾風の放火のガンダムMk-II。
1国力で格闘3を持つコストパフォーマンスに優れたユニットだったが、プロトタイプガンダムが先に出ているため、追加戦力としてはさほど脅威ではない。

「戦闘フェイズ、さっきと同じ攻撃だ!」

追加戦力が乏しくてもマシンガン装備だけで十分な戦力だ!と言わんばかりに、地球エリアに陣取った試作ガンダム。
シローの効果でマイナス修正コインが蓄積しているとは言え、しばらく高い攻撃力を発揮できる。

「12ダメージ受けるぜ」
「残りは?」
「1…6枚!」

ミキオは本国のカードをスライドさせて数える。
ゴッドガンダムの絵柄が十数枚並ぶ。東の部隊を相手に、あと2ターン耐えられるかどうかという枚数だ。

「ターン終了だ」
「ドロー。探すぜ、月のマウンテンサイクル!」

手札のカードをテーブルに置き、捨て山のカード5枚を手に取るミキオ。
5枚の中に意図するカードを見つけたのか、即決で1枚を手札の上に置いた。

「そっちが強セットグループのワントップなら、こっちも!」

ギンガナム軍を再びロールし、アナウンサーを表にしながらミキオはそう息巻く。
プレイされたユニットはノーベルガンダム(バーサーカーモード)。バーサーカーラッシュの派手なイラストはスターター版のものだ。
このカードが、ミキオが言う「強セットグループ」となるためのキャラクターといえば、専用機が成立するその1枚と決まっている。

「”栄光の戦史”アレンビィー・ビアズリィー!」
「バーサーカーセットか」

最速2ターン目にマシンガン装備とシローを揃えた自分に対し、相手も最速4ターン目にバーサーカーセットだ。
東は感心するように声を上げる。

23弾に収録された当初、ミキオはこのセットグループが好きではなかった。
今になって思えば明確な理由は無かったように思うが、「流行りモノを使いたくない」という天邪鬼な一面がそうさせたのかもしれない。
だが、ひょんなことから少し前に使う機会があり、意外と使いやすいユニットだと気付かされたのだ。

「使わず嫌いは…よくねぇよなぁ」

そういうわけで今、ミキオの手にはノーベルガンダム(バーサーカーモード)が握られている。
速攻・強襲の14ダメージという攻撃力を持つ屈指のセットグループだ。

「バーサーカーノーベルが出撃!」

「オラァ!」と勢い良く飛び出したのは、宇宙エリア。
東側に北極基地がある以上、リングや地球よりも宇宙のほうがダメージを出しやすい。
ウィニーデッキに対して、遅れながらダメージレースを仕掛けようというのだ。

「まだ主導権を握られたわけじゃっ…換装!」

ミキオの手からノーベルガンダムから離れるか離れないかのところで、東は手札のカード表にした。

「マシンガン装備をガンダム試作1号機フルバーニアン《27》に!」


ガンダム試作1号機フルバーニアン…何度も強力なカードとしてデザインされたきた試作ガンダムで、宇宙片適正に高機動を標準装備しているのが特徴である。
雷鳴の使徒に収録されたバージョンは、マシンガン装備よろしくの速攻を持ち、さらに速攻を持つユニット以外では防御することが出来ないという出撃制限も持っていた。

「そう簡単には…やられないさ」

東はそう言ってマシンガン装備が戻った手札をトントンと馴らした。


つづく


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初出:Yの遺伝子-Y256の創作置き場-
掲載日:11.06.27
更新日:11.06.27