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Uber School Life」(2012/02/28 (火) 20:51:19) の最新版変更点

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学園アクションコメディー? 私たちの今いる世界はいつ出来たのだろうか?──100数億年前?お偉い学者様もそういうだろう。でも、それが上位次元の“何者か”に植え付けられた知識だとしたら?  実はこの宇宙が一週間、いや三日、はたまた五秒前に生まれた可能性も全く無いとは限らない。 世界は絶えず創り直されている。私たちはそれを認知出来ない。 これを貴方が読み終えた今にも、また── #region(はじまりの前の物語) ──ここは地球のどこかのある雪山── 静寂の満ちる夜明けの雪山に二人の男女が向かいあっている。 その二人は決して遭難者などでは無く、年の頃は高校生ぐらいといった所だろうか──それで何か話をしている、と言う感じだった。 さらにこの二人が異様なのは彼らが学生服であったという点だろう。 この冷え切った雪山で学生服を着た高校生が二人で話をしている──明らかに異常な光景だった。 片方の少女が一歩歩み出し、陽気そうにもう一方の少年へ声をかける。朝陽を背に纏い、セミロングの髪とスカートを風で靡(なび)かせている姿は神々しくさえ感じられる。 『全人類の“場所の置き換え”が完了したよ!尾張 宴止君!彼らはいままで通り同じ世界に住んでると思って生活を続けるんだろうけどね』 もう一方の少年──尾張 宴止と呼ばれていた──は陽気な少女に対して、険悪な視線を放っている。その険悪な雰囲気は彼女にも伝わっているに違いなかった。 「端 茉莉──前々から疑問だったが、その“置き換え”には何の意味がある?俺には無駄以外の何者にも見えないが」 少女──端 茉莉は薔薇色の唇の前に、人差し指を一本立ててにっこりと微笑んだ。 『内緒。というか、人間の真似すると「少しは頭を使ったら?」かな?』 悪態をつく少女に尾張は苛立ちを感じ、眉を一瞬吊り上げる。 「コイツ、ふざけやがって……!」 苛立っている尾張を尻目に屈託の無い笑顔で茉莉は楽しそうに振る舞っている。 『あはは、あんまり怒んないでよ尾張君!こうして誰もいない世界なら私たち、存分に戦えるでしょ?』 彼女がそういうなり、今まで彼の顔を支配していた苛立ちがふっ、と疑問と警戒の表情に変わる。 「……?お前が勝負に乗り気とはな……何か悪知恵でも働いてるとしか思えない」 彼の経験からすると、彼女はあまり戦闘を自分から進んでする性格では無いのだろう。彼の身体に警戒心が走った。 『えぇ~!?ひどいよー尾張君……バカ…』 茉莉は上目使いで尾張をジッと見つめている。それが気まずかったのか彼は直ぐに眼をそらした。 そして尾張は気持ちを整え直して再度彼女と眼を合わせる。 「くだらないお喋りは終わりだ。端 茉莉。──お前を“捕縛”する」 そういうと、尾張は弾丸のように茉莉へ飛びかかった。 それに茉莉も応じ、さながらテレビアニメのような肉弾戦を繰り広げていた。 といっても打ち込んでいるのは尾張だけで、茉莉は防戦に徹していたのだが。 『……そんなに縛りたいの?』 尾張の拳が茉莉の腕にめり込み、音を立てる。驚くことに、尾張はその道のプロでさえ悠々越えるほどの人外の速度と力で拳を打ち出している。その一方で茉莉は折れそうなほど華奢な両腕で尾張の連打を全て受け止めていた。両人とも見た目は普通の高校生にも関わらず、である。まさに怪物同士の戦いであろう。 「いつまで防戦しているつもりか知らないが一挙に攻め込むぞ────もらった」 集中力の欠如により、防ぎ切れなかった尾張の右フックが茉莉の顔面にヒットし、その勢いで彼女は空を切りながら後方の地面に倒れこんだ。 勝利の笑みを浮かべる尾張が捕縛の為に近づいていくと、彼女は何かを唱えていているようだった。 『効果:摩擦係数の変移──対象:私以外の雪山と付属するもの全て──範囲:雪山全域──オプション:尾張 宴止とその周辺→雪山全域の順に適用。尚、再確認は不要』 言葉の途切れたその瞬間、端 茉莉に跨いで立っていた尾張 宴止は全身の力が抜けるように崩れ落ちちょうど彼女にのしかかるような体勢になった。 『ちょっと…尾張君……セクハラだよ……』 茉莉は嫌そうな表情のまま、あと10センチにも満たない所に顔がある尾張に向けてそう言う。 「端 茉莉ぃ……!てめぇ、摩擦係数を……!」 『ごめんね、0にしちゃった♪尾張君、大好きだったよ♪さよならー』 彼女の言うとおり、尾張の足下の静止摩擦力がゼロになったために彼は直立することが出来なくなったのだった。 茉莉は自身に這いつくばったままの尾張を山肌まで投げ飛ばし、後ろの何も無い空間を指でなぞった。 すると何の変哲も無かったその部分が裂け、夜の街並みが裂け目から姿を表した。 『今度はホントに会えないといいね♪』 そういうと彼女は裂け目の向こう側へと消え去っていった。 彼女の去った数秒後、雪山に働いていた摩擦力も無くなり、支える力を無くしたそれは壮大に音を立てて崩れ去る。 そしてその後、元ある場所に残ったのは広大な雪の平原だけだった。 #endregion ・神武高校(かみたけ) 県内でも有名な公立の進学校で、約90年ほどの歴史を持つ。前身は第3中学校。 文武両道を重んじ、部活動の実績もなかなか。 体育授業の前には伝統であるグラウンド周回走が存在する。 校則は基本的になく、生徒の自主性によって秩序が保たれている。 【名前】 端 茉莉(はじ まり) 【職業】 学生 【年齢】 16 【身体的特徴】 外見は華奢な女子高生 セミロング 【服装的特徴】 ほぼ制服を着用している 【性格】 好奇心旺盛、気まぐれ 【経歴】 特殊能力“世界創造の七日間”を持つ少女。 特異点(彼女や尾張など)以外の人間が自身を認知していなければ、一般人に認知されない程度の法則の改変が可能。 メタ生命体で高次宇宙の住人。 人類進化急進派で意図的に人類に働きかけてくる。 Ex)人のいない砂漠での限定的な重力・抗力改変 etc. クラス内では「まつり」「ジャスミン」などと呼ばれている。 【能力】 世界創造と休息の七日間(Foundation) 【概要】 世界を新たに作り出す能力。一度使うと一週間は使えない。物や人を別世界から別世界へ移すことは彼女の力によって可能。 【名前】 尾張 宴止(おわり えんど) 【職業】 学生 【年齢】 16 【身体的特徴】 【服装的特徴】 【性格】 常識人。だが、気が少し短い 【経歴】 ほとんど端 茉莉と同等の事が出来る。 メタ生命体で高次宇宙の住人。 人類進化静観派で意図的に介入を続ける端 茉莉の捕縛とそのマルチユニヴァースを破壊することが目的。 【能力】 最後の審判(Demise) 【概要】 世界を破壊する能力。条件に沿えば破壊可能となる。 ・自分以外の人間(特異点除く)がいない ・ ・ 【名前】瀬露 醒夢 (ぜろ さむ) 【職業】 学生 【年齢】 16 【身体的特徴】 【服装的特徴】 【表情的特徴】 【性格】 【経歴】 主人公。 気が遠くなるほどの低確率な偶然で端と尾張の戦いに巻き込まれ特異点となってしまい、不思議な力が身についた少年。 【能力】 総和数零(Zero-Sum)
学園アクションコメディー? 私たちの今いる世界はいつ出来たのだろうか?──100数億年前?お偉い学者様もそういうだろう。でも、それが上位次元の“何者か”に植え付けられた知識だとしたら?  実はこの宇宙が一週間、いや三日、はたまた五秒前に生まれた可能性も全く無いとは限らない。 世界は絶えず創り直されている。私たちはそれを認知出来ない。 これを貴方が読み終えた今にも、また── #region(はじまりの前の物語) ──ここは地球のどこかのある雪山── 静寂の満ちる夜明けの雪山に二人の男女が向かいあっている。 その二人は決して遭難者などでは無く、年の頃は高校生ぐらいといった所だろうか──それで何か話をしている、と言う感じだった。 さらにこの二人が異様なのは彼らが学生服であったという点だろう。 この冷え切った雪山で学生服を着た高校生が二人で話をしている──明らかに異常な光景だった。 片方の少女が一歩歩み出し、陽気そうにもう一方の少年へ声をかける。朝陽を背に纏い、セミロングの髪とスカートを風で靡(なび)かせている姿は神々しくさえ感じられる。 『全人類の“場所の置き換え”が完了したよ!尾張 宴止君!彼らはいままで通り同じ世界に住んでると思って生活を続けるんだろうけどね』 もう一方の少年──尾張 宴止と呼ばれていた──は陽気な少女に対して、険悪な視線を放っている。その険悪な雰囲気は彼女にも伝わっているに違いなかった。 「端 茉莉──前々から疑問だったが、その“置き換え”には何の意味がある?俺には無駄以外の何者にも見えないが」 少女──端 茉莉は薔薇色の唇の前に、人差し指を一本立ててにっこりと微笑んだ。 『内緒。というか、人間の真似すると「少しは頭を使ったら?」かな?』 悪態をつく少女に尾張は苛立ちを感じ、眉を一瞬吊り上げる。 「コイツ、ふざけやがって……!」 苛立っている尾張を尻目に屈託の無い笑顔で茉莉は楽しそうに振る舞っている。 『あはは、あんまり怒んないでよ尾張君!こうして誰もいない世界なら私たち、存分に戦えるでしょ?』 彼女がそういうなり、今まで彼の顔を支配していた苛立ちがふっ、と疑問と警戒の表情に変わる。 「……?お前が勝負に乗り気とはな……何か悪知恵でも働いてるとしか思えない」 彼の経験からすると、彼女はあまり戦闘を自分から進んでする性格では無いのだろう。彼の身体に警戒心が走った。 『えぇ~!?ひどいよー尾張君……バカ…』 茉莉は上目使いで尾張をジッと見つめている。それが気まずかったのか彼は直ぐに眼をそらした。 そして尾張は気持ちを整え直して再度彼女と眼を合わせる。 「くだらないお喋りは終わりだ。端 茉莉。──お前を“捕縛”する」 そういうと、尾張は弾丸のように茉莉へ飛びかかった。 それに茉莉も応じ、さながらテレビアニメのような肉弾戦を繰り広げていた。 といっても打ち込んでいるのは尾張だけで、茉莉は防戦に徹していたのだが。 『……そんなに縛りたいの?』 尾張の拳が茉莉の腕にめり込み、音を立てる。驚くことに、尾張はその道のプロでさえ悠々越えるほどの人外の速度と力で拳を打ち出している。その一方で茉莉は折れそうなほど華奢な両腕で尾張の連打を全て受け止めていた。両人とも見た目は普通の高校生にも関わらず、である。まさに怪物同士の戦いであろう。 「いつまで防戦しているつもりか知らないが一挙に攻め込むぞ────もらった」 集中力の欠如により、防ぎ切れなかった尾張の右フックが茉莉の顔面にヒットし、その勢いで彼女は空を切りながら後方の地面に倒れこんだ。 勝利の笑みを浮かべる尾張が捕縛の為に近づいていくと、彼女は何かを唱えていているようだった。 『効果:摩擦係数の変移──対象:私以外の雪山と付属するもの全て──範囲:雪山全域──オプション:尾張 宴止とその周辺→雪山全域の順に適用。尚、再確認は不要』 言葉の途切れたその瞬間、端 茉莉に跨いで立っていた尾張 宴止はとたんに直立することが不能になり、前のめりに倒れてしまったことでちょうど彼女にのしかかるような体勢になった。 『ちょっと…尾張君……セクハラだよ……』 茉莉は嫌そうな表情のまま、あと10センチにも満たない所に顔がある尾張に向けてそう言う。 「端 茉莉ぃ……!てめぇ、摩擦係数を……!」 『ごめんね、0にしちゃった♪尾張君、大好きだったよ♪さよならー』 彼女の言うとおり、尾張の足下の静止摩擦力がゼロになったために彼は直立することが出来なくなったのだった。 茉莉は自身に這いつくばったままの尾張を山肌まで投げ飛ばし、後ろの何も無い空間を指でなぞった。 すると何の変哲も無かったその部分が裂け、夜の街並みが裂け目から姿を表した。 『今度はホントに会えないといいね♪』 そういうと彼女は裂け目の向こう側へと消え去っていった。 彼女の去った数秒後、雪山に働いていた摩擦力も無くなり、支える力を無くしたそれは壮大に音を立てて崩れ去る。 そしてその後、元ある場所に残ったのは広大な雪の平原だけだった。 #endregion ・神武高校(かみたけ) 県内でも有名な公立の進学校で、約90年ほどの歴史を持つ。前身は第3中学校。 文武両道を重んじ、部活動の実績もなかなか。 体育授業の前には伝統であるグラウンド周回走が存在する。 校則は基本的になく、生徒の自主性によって秩序が保たれている。 【名前】 端 茉莉(はじ まり) 【職業】 学生 【年齢】 16 【身体的特徴】 外見は華奢な女子高生 セミロング 【服装的特徴】 ほぼ制服を着用している 【性格】 好奇心旺盛、気まぐれ 【経歴】 特殊能力“世界創造の七日間”を持つ少女。 特異点(彼女や尾張など)以外の人間が自身を認知していなければ、一般人に認知されない程度の法則の改変が可能。 メタ生命体で高次宇宙の住人。 人類進化急進派で意図的に人類に働きかけてくる。 Ex)人のいない砂漠での限定的な重力・抗力改変 etc. クラス内では「まつり」「ジャスミン」などと呼ばれている。 【能力】 世界創造と休息の七日間(Foundation) 【概要】 世界を新たに作り出す能力。一度使うと一週間は使えない。物や人を別世界から別世界へ移すことは彼女の力によって可能。 【名前】 尾張 宴止(おわり えんど) 【職業】 学生 【年齢】 16 【身体的特徴】 【服装的特徴】 【性格】 常識人。だが、気が少し短い 【経歴】 ほとんど端 茉莉と同等の事が出来る。 メタ生命体で高次宇宙の住人。 人類進化静観派で意図的に介入を続ける端 茉莉の捕縛とそのマルチユニヴァースを破壊することが目的。 【能力】 最後の審判(Demise) 【概要】 世界を破壊する能力。条件に沿えば破壊可能となる。 ・自分以外の人間(特異点除く)がいない ・ ・ 【名前】瀬露 醒夢 (ぜろ さむ) 【職業】 学生 【年齢】 16 【身体的特徴】 【服装的特徴】 【表情的特徴】 【性格】 【経歴】 主人公。 気が遠くなるほどの低確率な偶然で端と尾張の戦いに巻き込まれ特異点となってしまい、不思議な力が身についた少年。 【能力】 総和数零(Zero-Sum)

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