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百物語 ぬらりひょんの陰謀 第二夜

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reki-kita

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猫娘「なんかいやな感じの空ね……。」
三期ネコ「そうね、紫色がなんかやーな感じで。」
ねこ娘「早く鬼太郎の家に行こうよ。怖くなってきちゃったよ。」

野沢「あ!猫ちゃんたちだ!おーい!」
猫娘「鬼太郎さーん、お夕飯、持ってきたわよー。」
野沢「ありがとうネコ娘!夕食どうしようかと思ってたんだ!」
三期ネコ「あとお婆からの差し入れ。今度は腐らせないように、だって。」
戸田「するめに昆布に、わぁ、牛肉のしぐれ煮まで!助かるなぁ!」
松岡「ありがとう、みんな。」
高山「よかったですね、父さん。さすがに一日ごはんですよだけじゃきついですからねぇ。」
目玉「うむ、これでしばらくの食料は確保されたが……。」
ねこ娘「どうしたの、親父さん。」
目玉「なんというか、その、妙に妖気が漂っている気がしてのう……。」
高山「そういや、さっきから妖怪アンテナがひょこひょこ立ってるんです。」
松岡「実は僕も。しかもだんだんそれが強くなっているような……。」
戸田「いくぞ、野沢!」
野沢「うん!」
「せーの、永●君~。」
高山「いや、全然見えないから。」
猫娘「そういえば空の色がなんだかおかしいのよ。カラスもなんだか騒いでいるし。」
目玉「いやなことが起きんといいがのう……。」
戸田&野沢「せ~の、コーンヘッズ~。」
ねこ娘「すごいすごい!」
高山「だから似てないってば。」

淳「……その後、Sさんがその家を訪れたけれど、そこは空き地になっていたんだ。
  近所の人はこう、話してくれたんだ。十年前には確かに、そこに家はあったんだ。
  でも、そこで殺人事件が起きて、家族は皆死んでしまっていたんだってさ……。」
里美・綾「きゃー!!!」
淳「おいおい、まだオチまでいってないんだけど。」
翔太「怖がりだなぁ、二人ともハハハ。」
星郎「でもお兄ちゃんもぶるぶる震えているよ。」
祐子「アハハハハ、……でもなんだか変な遊びね。」
翔子「そうね、怖い話を一つするごとに、蝋燭の火を吹き消していくなんて。」
夢子「これって、百物語と同じじゃないかしら?」
綾「百物語?」
カズオ「それ、知っているけど……百物語には蝋燭が百本必要だったはずだよ。
    これ一本だけじゃ、百物語はできないんじゃないかな。」
夢子「そうよね……でも、本当に大きな蝋燭……。」
祐子「大きすぎてなんだか不気味だよね……。吹きかけても火は全然消えないし。」
淳「まあいいじゃんか。これで何回目だっけ?」
里美「えーと、確か八十三回目だよ。」
翔太「もうそんなに話してたんだ!」
夢子「あっという間ねぇ……。」
祐子「ネコ娘さん、まだ直らないのかしら……。」
翔子「ねむっちゃったのかもね。」
淳「じゃあ次いこうぜ、次、カズオな!」

3ぬら「ふふふ……無邪気な事だ。自分達が何をやっているか知らずに……。」
3朱の「なんだかちょっと怖いですねー。」
大塚「すいません、入ってもいいですか?」
3朱の「おおっと。……いいぞ。」
大塚「すいませんねぇ、あの、そろそろ今日の分の日当を払ってもらえないでしょうかね?」
男「日当?」
富山「ええ、なにしろもう夕暮れ時ですし、さっきから私どもの出番もないですからねぇ。」
千葉「そうそう、もう腹へっちゃって。高木もなんかいってやれ……て、あれ?高木は?」
大塚「トイレだそうだよ。まあそういうわけでして、明日またがんばろうってことで。」
3ぬら「日当だと?そうだな……これでどうだ?」
富山「げぇ!ぬらりひょん!!」
シュシュルン…………!!
大塚「ひぇええ!!お助けー!!!」
千葉「ちょ、ひどいじゃ、詐欺だー!!」
富山「うわー!!!」
3ぬら「ふふふ……お前達は青行燈の最初の食事になってもらおう。」

高木(ひぇー!!兄さん達魂抜かれちまったよ!こりゃ逃げるが勝ちだわな!)
ゴンッ
高木「ん?ネコ娘か、丁度いい。一緒につれてけば鬼太郎ちゃんのご機嫌を持つことができるわな。」

目玉「ふむ、やっぱりスイカは冷えているのが一番じゃな!」
松岡「父さん、あんまり食べ過ぎるとお腹を壊しますよ。」
野沢「スイカの種を、シャクシャクッ、今からまいたら、ポリ、ムシャムシャ、今年の間にスイカが出来るかな?」
猫娘「そうねぇ……秋になっちゃうから、無理かもしれないわね。」
戸田「やっぱりスイカは、ムシャムシャ、こう半月型に、ハムハム、した方がいいよな。」
三期ネコ「食べながら話すの、やめた方がいいよ、ほら、汁が顎に落ちてるし。」
ねこ娘「ねえ、種を食べたらおへそから芽がでるんだよ。」
野沢「うそ!食べちゃったよ!」
ねこ娘「へへ、冗談。」
戸田「高山の奴はどうしたんだ?スイカこのままじゃ全部食べちゃうぞ。」
松岡「カラスに頼んで、この付近を調査しているんだ。さっきから妖気が強くなっているからね。」
目玉「大口現象の前触れかのう……。」

高山「うん、わかった。ご苦労……なにかおかしい……。」
高木「おーい、鬼太郎ー!!!」
高山「ネズミ男、それに……ネコ娘まで!」
高木「聞いてくれよ、兄さん達がぬらりひょんに魂を取られちまったんだよ!」
高山「なんだって?」
三期ネコ「どうせいつもの嘘でしょ?」
高木「ホントだって!俺が便所に行っている間に、兄さん達、フーっと魂抜かれちまって、
   青行燈だか昼行灯だかの最初の食事にするって。」
目玉「なに、青行燈じゃと!!」
松岡「おおっと、父さん、急に立ち上がらないでください。」
目玉「これが立ち上がらずにおられるか!!高木、お前今、青行燈といったのう!」
高木「ああ、その行燈がどうしたんだ?」

夢子「そうして、おじいさんは手紙を受け取ったの。天国にいる、おばあさんの手紙をね……。」
淳「……ぐす。いい話だなぁ……。」
翔子「本当。おじいさん、よかったね……。」
祐子「これで、九十六話目……だけど、息を吹きかけてもいいのかな?」
里美「ビビペリのおじさんは、幽霊が出てくるなら、怖くてもカンドーする話でもいいって、言ってたよ。」
翔太「途中が怖かったからいいんだよ。夢子ちゃん、本当に話が上手だよなぁ。」
夢子「ふふ、ありがとう。じゃあ九十六話目、終わり、と。」
カズオ「これであと四話か……。百話になると、何があるんだろう。」
綾「この蝋燭が、ぱっかーんと割れて、中から鳩とか風船が出てくる、とか?」
星郎「花火かもよ。ぽーん、て!」
翔子「えーと、次は誰がする?」
星郎「じゃあ僕がするねー!あのね、この前お母さんの部屋に行ったら、
   お母さんの顔がぬっぺらぼうになってたんだ!」
里美「ええ!!」
翔太「よく見たら、パックしてた、ってオチ?」
星郎「ああ、もう、いわないでよ!もう。」
翔太「ははは、ごめんごめん……。」
星郎「ま、いいか。九十七話おーわり、と。」
夢子「これでいいのかな……?」

3朱の「よく疑いもせずに火に息を吹けるなぁ……。」
3ぬら「奴らは最初に蝋燭の火に息を吹きかけた時点で、蝋燭の妖気に囚われているのだ。
   なにも疑問を持たずにただ無心に……な。しっかり意識があるように見えても、
   心の底はこの儀式の虜になっておるのだ。」

目玉「ぬらりひょんはおそらく、地獄の凶悪妖怪、青行燈を呼び出そうとしておるんじゃ!」
ねこ娘「凶悪妖怪?」
目玉「ふむ。青行燈は栄養があり消化によい人の魂が大好物なんじゃ。
   江戸時代、奴はなんと一千人もの人と妖怪の魂を喰ったのじゃ。
   妖怪と人間が力を合わせて奴を退治しようとしたが全く歯が立たず、
   地獄の閻魔大王に頼んで、なんとか地獄に追放したんじゃ。」
野沢「でも青行燈って、百物語をすると出てくる妖怪でしょ?」
目玉「あれは奴の分身みたいなもんじゃ。本体ほどの力は持っておらん。
   そもそも我々の知っている百物語は、彼奴を呼び出すための方法を真似たものにすぎん。
   高木、お前さん、夢子ちゃん達に、怖い話一話終わるごとに火に息を吹きかけるように説明したんじゃろ。」
高木「そうそう。一本でっかーい蝋燭を真ん中においてさ。それに息を吹きかけるんだよ。」
目玉「それが本体を呼び出すための儀式なんじゃよ。」
松岡「高木、お前が逃げてきた時点で、子供達はどれくらいの話をしていたんだ?」
高木「えーっと、確か……そう、八十三話目が終わったところだった、かな?」
目玉「なんじゃと!!鬼太郎!いそいで砂かけ達を呼ぶんじゃ!総力戦じゃ!」
「「「「はい、父さん!!!!」」」」

猫娘「ほら、あんたも行くの!」
高木「えー、俺もー?!」
3期ネコ「誰のせいでこうなったと思ってんのよ!!!」
バリバリバリバリバリバリィ!!!!
高木「とほほ、俺はイヤだって言ったのによう……。」

里美「……だったんだって……。」
翔太「…………。」
翔子「…………。」
カズオ「…………。」
淳「…………。」
里美「……あれ?誰か、感想言ってくれないの?」
祐子「……あ、ごめんなさい。怖かったけれど……。」
夢子「とうとう百話って思ったら、つい……。」
里美「もう!」
星郎「なんか、あっという間だったね、百話って。」
綾「でも結構日が落ちてるよ。そろそろ戻らないとね。」
淳「その前に蝋燭の火に息を吹きかけなきゃ。」
翔子「本当、この蝋燭の火って、頑丈よね。いくら強く吹きかけても消えないんだもの。」
夢子「なんだか、不気味よね、綺麗だけど。」
星郎「早く息を吹きかけてみようよ!ほらほら!」
里美「じゃあ、いっきまーす!!」
フーッ

祐子「あ……。」
綾「火が消えちゃった……。」



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