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一同揃いて味覚を狩りし四方の秋

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reki-kita

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戸田「こうやってみんなで森へ栗拾いに行くのなんて、どのくらいぶりだろうな。」
野沢「今回はほしのと松本も一緒だし、大人数で楽しいなーっ。」
ウエンツ「え、僕もいるよ!?」
高山「あれ、いつから居たんですか?」
ウエンツ「ずっと居たよー!?」

松岡「さて、到着だね。じゃあ、ちょうど人数が偶数だし、二人組みに分かれて行動しようか。」

戸田「おい、野沢!栗拾い競争しよう!」
野沢「おっいいぞ、やろうやろう!負けるもんかトニー!」
戸田「トニーはやめろって!」

松岡「僕は父さんと行きましょうか。」
高山「えー、僕も父さんと行きたいですよー!」
松岡「ふふふ。駄目。」

松本「高山君、僕と一緒に旅に出よう!」
高山「え、ええっ…えーと…」
ウエンツ「高山君、高山君!一緒に行こー!」
高山「う、うう…なんというジレンマ…すみません松本さん、僕ウエンツさんと行きますんで…」

ほしの「じゃあ僕が松本君と一緒だね、よろしくお願いします。」
松本「OK!よろしく頼むよ、相棒!」
ほしの「ええ、頑張りましょう!」

松岡「では、陽が暮れるまでにこの場所に集合だよ。はぐれたりしない様に、気をつけてね。」

松岡「戸田と野沢は南に、高山とウエンツは西に、ほしのと松本は北の方へ行ったようですね。
   では父さん、僕らは東の方角へ行きましょうか。」
目玉「うむ。しかし、この森は随分と深いから迷わぬようにせんとのう。」
松岡「そうですね。こうやって道々歩きながら枝を手折って行けば、帰りの目印になりますよ。」
目玉「成る程、流石は長男じゃ!…しかし、他の皆は迷ったりせんか、ちと心配じゃな。」


戸田「いいか野沢!勝負に負けたほうが松岡兄の前でつぼマンボを歌って踊るんだからなっ!」
野沢「わかってるよ!」
戸田「見てろーっ、負けないぞ!」
野沢「僕だって負けないよ!」
戸田「もう随分拾ったぞ!野沢は幾つ拾った!?」
野沢「数なんか数えてないよ!」
戸田「僕もだ!こうなったら、見た目の多さで勝負だ!見ろ、積み上がったこの栗の山!」
野沢「僕の栗の塔だって負けてないぞ!」
戸田「ええーっ!?なんでそんなテクニカルな積み方なんだー!?」


松本「よーし!さあゲットするぞ、ほしの君!目指すは151個だよ!」
ほしの「え、今はもっと多いんじゃ?」
松本「…え、なにが?」
ほしの「…え?何がでしょう…何となく口をついて出たんですけど…」
松本「よく考えたらどうして151個とかいう数字が浮かんだんだろ?何となく思いついたんだけど…」
ほしの「沢山拾おうってことですよね、きっと!あはは!」
松本「そうかー、はははは!」
??「楽しい栗拾いはそこまでだ、ほしの鬼太郎!」
ほしの「はっ!だ、誰だ!?」


ウエンツ「ねーひょっとして高山君って松本君と仲悪いの?」
高山「えっ?いや…別に仲悪くはないですけど、僕ちょっと苦手なんですよ松本さん…。
   どうも僕、なんか電気属性の別の何かとごっちゃにされてるような気がするんですよねー。
   だから断腸の思いでウエンツさんと行動することにしたんですよ。」
ウエンツ「断腸の!?」
高山「それよりウエンツさん、さっきからパンみたいなのを千切っては落としてますけど何ですそれ。」
ウエンツ「あっ、これはね、帰り道を忘れない為の目印!迷子になったりしないようにね」
高山「そんな事しなくても、僕地図持ってますよ?」
ウエンツ「えーー!そんなの隠し持ってたの!?早く言ってよーー!」

??「俺はトロピカル妖怪四天王の二番手だ!よくも一番手を倒してくれたな、ほしの!」
ほしの「出たなーっ、トロピカル妖怪四天王の二番手!あ、松本さん、実は僕ここへ来る前に
   トロピカル妖怪四天王と戦っていて、一番手を倒したばかりなんです。」
松本「トロピカル妖怪四天王って何者なんだ?」
ほしの「熱帯地方の妖怪の四天王ですよ。」
松本「へえー、君はなんかすごい強敵と戦っているんだなあ。」
ほしの「え、僕にとっては割と日常茶飯事ですけど…」
松本「よーし、向かって来る敵は倒して前に進むまでだ!行くぞほしの君、10万ボルトだ!!」
ほしの「はい!くらえっ、体内電気スパーク!!」


戸田「僕の山の方がでかいぞ!」
野沢「えーっ、僕の塔の方が高いよっ!」
戸田「なにをー!」
野沢「このーっ、わからず屋!えいっ」 サクッ 
戸田「いたーっ!イガ栗が額に刺さったーっ!こらー何をする!くらえっ」 ザクッ
野沢「ギャッ!ザクッって音した!くそーっ、てやっ」 ザクッ
戸田「なんの!せいっ」 ザクッ
野沢「受けてみろ!そぉい!」 ザクッ
戸田「痛いそこは痛い!どこ狙ってるんだよ、野沢!」
野沢「そぉい!」 ザクッ
戸田「こらっ、そこに狙いを絞るなーっ!」


目玉「えっほ、えっほ、ふー。良い運動になるわい。」
松岡「でも、宝探しみたいで楽しいですね。」
目玉「そうじゃのう。」
松岡「沢山拾ったらどう料理しましょうか。栗おこわは基本として、後は栗饅頭とか…」
目玉「うむ、甘い物が良いのう。」
松岡「甘露煮とか茶巾絞りとかですね。栗きんとんも良いですね。」
目玉「あとやはり、栗といえばモンブラン!じゃ!」
松岡「モンブラン…ですか…うーん、でも、うちの台所で作れるかな…?」


ウエンツ「高山君ー、僕たちも栗拾い競争やろう!」
高山「一人でやって下さいよー。僕そういうの興味ないので…」
ウエンツ「どうやって一人で!?」
高山「さ、拾うだけ拾って帰りましょう。ウエンツさん、間違えてどんぐりとか拾わないで下さいね。」
ウエンツ「そんなの間違えないよー!あっ、見て高山君、ここほら、きのこ生えてる。」
高山「あ、ホントですね。」
ウエンツ「これ食べられるかな?」
高山「さあ…ウエンツさん食べてみたらどうです?」
ウエンツ「イヤだよー!毒とかあったら大変じゃん!!」

ほしの「はぁ、はぁ…」
松本「やったぞ、ほしの君!」
??「ふふふ…よくも四天王の一番手と二番手を倒してくれたな、ほしの!」
ほしの「現れたな、トロピカル四天王三番手!」
松本「ほしの君、こいつは草タイプの妖怪のようだ。電気属性の攻撃の効果はいまひとつだぞ。」
ほしの「なら、どうすれば…」
松本「草タイプの敵には飛行タイプの攻撃だ!行け、ほしの!ちゃんちゃんこ旋風だ!」
ほしの「よーしっ、くらえ!霊毛ちゃんちゃんこ旋風!!」
松本「いいぞーっ、効果はばつぐんだ!」


松岡「あ、栗ごはんのおにぎりや栗饅頭をお弁当にして、紅葉狩りなんてどうでしょう?」
目玉「おお、良いのう。風流に秋を満喫じゃ。やはり、四季は大切にしたいものじゃのう。」
松岡「あっ。お弁当といえば、昨日と今朝の残り物を詰めたお弁当を作ったんだった。
   この辺りはちょうど景色の眺めも良いですし、お昼御飯にしましょうか、父さん。」
目玉「うむ、沢山動いたから腹が減ったわ。おっ、そうじゃ…確か、魔法瓶に暖かい茶を
   入れて持ってきてあったな。」
松岡「ええ、これですね。」
目玉「屋外で入るお茶風呂と言うのも、中々良いものではないかと思うんじゃよ。」
松岡「森まで来てお風呂ですか?ふふ。いいですけど、先にお弁当を食べてからにしましょう。」
目玉「うむ…。おお、蛙の目玉の煮付けが美味そうじゃ。では、いただきます。」
松岡「いただきます。」


戸田「はーっ、はーっ…ま、待って野沢…ちょっと待て、一時停戦…」
野沢「降参かー!?」
戸田「こ、降参はしたくない…でもこのままではイガ栗が刺さりすぎて共倒れに…」
野沢「確かにトニー、全身にまんべんなくイガ栗が刺さりすぎてもう刺さるとこ無いな。」
戸田「それはお前も同じだろーっ!あとトニーって言うなってば!」
野沢「じゃあ、何か別のことで勝負をつけよう。」
戸田「別のことって例えば何だよ。」
野沢「栗以外で、何かすごい物を見つけた方が勝ちって言うのはどうかなあ。」
戸田「お、いいぞ!それで勝負だ!」


ウエンツ「あー疲れた、もう疲れた…休憩しよう高山君、休憩…」
高山「えー、もうですかー?」
ウエンツ「だってほら僕脚長いから屈んでばかりだと腰痛くなって…」
高山「じゃあ、そろそろお昼にしましょうか。」
ウエンツ「あ、お弁当?おにぎりと玉子焼きとソーセージかあ、豪華だね。自分で作ったの?」
高山「いえ、ネコ娘がくれました。」
ウエンツ「そっかー。いいねー……」
高山「…ウエンツさん、まさか手ぶらで来たんですか?」
ウエンツ「いや、ナイススティックを持って来たんだけど、千切って目印に落とすのに使っちゃった…」
高山「ああ…今頃鳥の餌になってますから無駄にはなってませんよ、大丈夫です」

ほしの「はぁはぁ、手強い相手だった…」
松本「大丈夫かい、ほしの!」
ほしの「え、ええ…なんとか倒しました…なんかいつの間にか呼び捨てになってますけど…」
松本「いつ最後の敵が襲って来るかわからない…ここらでお弁当を食べて一息つこう。」
ほしの「あっ、いいですね!僕、猫娘が作ってくれたお弁当持ってきたんだった!やっぱり猫娘が
   作ってくれたお弁当は格別だなーっ!これを食べればどんな妖怪とだって戦えますよ!」
松本「ほしの の HPが 200 かいふくした!しかし とても まずい!」 ぴこーん
ほしの「いや不味くないですよ!何言って…え、今何か効果音っぽいものがしませんでした!?」


高山「ウエンツさん、膝抱えて貧乏揺すりするのやめて下さいよ、鬱陶しい…」
ウエンツ「…おなかすいた…」
高山「拾った栗食べたらどうです?」
ウエンツ「生で食えるかー!ちゃんとした物食べたい、例えばおにぎりとか!」
高山「欲しいなら欲しいって言えばいいのに…」
ウエンツ「言ったってどうせくれないんだ…」
高山「僕だってそこまで鬼じゃないですよ。あげますってば、はい。」
ウエンツ「いいの!?やったーありがとー!具は何が入ってるの?」
高山「…ごはんですよですけど……」
ウエンツ「あ、やっぱりそうなんだ……」
高山「…要らないなら返してください!!」
ウエンツ「えーそんな事言ってないじゃん!食べるよー食べるってば!」


戸田「おーい野沢ーっ。どうだ、何か見つかったか?」
野沢「僕サツマイモの蔓を見つけたよ!沢山掘ったぞっ、どうだこのイモの山!」
戸田「おおーっ、すごいな!」
野沢「戸田兄はどうだった?」
戸田「僕は山ブドウ見つけたぞ!これだけあればブドウ酒とか色々作れるぞーっ!」
野沢「うわーっ、立派なブドウだな!」
戸田「くそっ、中々勝負がつかないな!見てろっ、もっとすんごい物見つけてやるっ!」
野沢「僕だって!」

その頃ゲゲゲハウス

4期ぬらり「ふふふ、いよいよ5期の無念を晴らす時が来たようだ…。おいっ、準備は良いか。」
4期朱の盤「ふぁい、ぬらりひょん様~。」
ぬらり「ぬらりひょんではない、妖怪王だと言うに!」
朱の盤「準備オーケーです、ぬ…妖怪王様~。」
ぬらり「よし!ごはんですよキャノン構え!行くぞ、突撃だーっ!」
朱の盤「お~!」
ぬらり「ふははは!覚悟しろ、も…高山!!」



朱の盤「…あれ~、誰も居ませんよぬらりひょん様~。」
ぬらり「ぬぁにぃッ!!全員留守…だと…!!」
朱の盤「みんなでどこかへ遊びに行ったんでしょうかね~?」
ぬらり「…ふ、ふん!出直しだ!」
朱の盤「ぬらりひょん様~、そんなにガッカリなさらないで~。」
ぬらり「バ!ガッカリなぞしとらん!!そして妖怪王ではない、ぬらりひょんだ!あっ間違えた!」

高山「そろそろ集合場所に戻りましょうか、夕刻になって風も出てきましたし。」
ウエンツ「うん、暗くなる前に帰らないとね…ってぬおーっ!強風が!ああーっ僕のヅラが!!」
高山「ま、またか…!」
ウエンツ「待って僕のヅラ!待って待って~!飛んで行かないで~!」
高山「あ、ウエンツさん!どこへ行くんです、いけませんそんな無闇に、こらー、ウエンツさんー!」
ウエンツ「待ってー!!」
高山「危ないですって、ああもう、ていうか速ッ!」


目玉「どうじゃ、こうして被れば…ほっ!『イガ栗ヘルメット』じゃ!」
松岡「ふふふ、カッコいいですね。怒髪天を突くって感じで。」
目玉「ふむ、ちょいワルおやじになった気分じゃのう。」
松岡「でも気をつけて下さいね、尖ってますから刺さったら危ないですよ。」
目玉「うむ、どうも安定感がいまいちじゃ…」
松岡「錐で左右に穴を開けて、ゴム紐を通したらどうでしょう?」
目玉「おお、それは良いアイディアじゃ!持って帰って、早速工作するぞ!」
松岡「ええ、でもまずは殻よりも実を集めないと。」
目玉「はは、そうじゃった!」
松岡「あはは!」


ガラガラ

ウエンツ「ひィー!!こんな所に崖が!落ちる!死ぬ!終わる!ウエンツジエンド!」
高山「だから言ったのに…あれ?なんだろこの既視感…なんかこんな場面以前にあったような…」
ウエンツ「何言ってるのー!?助けて早く!辛うじて片手で体重支えてるんだから早く助けて!」
高山「わかりましたよ、ほら、掴まって下さ…あっ、いけない地図が。」
ウエンツ「ギャー離さないで!もう落ちるからマジで!地図はいいから僕を優先して!」
高山「えー、でも地図が無いと…」
ウエンツ「いいから!地図はいいからー!!」


??「よくも仲間達をやってくれたな、ほしの鬼太郎…今日が貴様の命日だ!」
ほしの「出たな、トロピカル妖怪四天王の最後の一人!」
松本「ほしの、敵ははがねタイプだ!ほのおタイプか格闘タイプの技で応戦だ!」
ほしの「よし!いくぞ!超電磁火の玉ショーーック!!」
??「ギャーー!!」
松本「やったぞ、ほしの!四天王を倒したぞーっ!」
ほしの「え、ええ、やりました!」
松本「殿堂入りだ!!おめでとう!!」
ほしの「え、殿堂入りってなんですか…?あっ、上から何か落ちてきた。」
松本「ほしの は 景品 『誰かのヅラ』 を てにいれた!」
ほしの「ええっ、これ僕の所持品になったんですか!?いやだなあ…」

野沢「おーい戸田兄ー!」
戸田「おっ、野沢!見ろ、この竹の子!こんな大きな竹の子滅多に無いぞ!参ったか!」
野沢「僕は松茸見つけた!」
戸田「えー!?松茸!?よく見つけたなそんなの!!」
野沢「へへ、すごいだろ!僕の勝ちじゃない?」
戸田「なに、まだまだ!これしきじゃ勝負はつかないぞ!」


松岡「…もう夕刻を過ぎたのに、誰も戻って来ませんね。」
目玉「集合時間も守れんとは、我が息子達ながら情けないのう…トホホ…」
松岡「まさか迷ったりはしてないと思うけど、ちょっと心配ですね。」
目玉「なあに、そのうち揃って戻ってくるわい。そうじゃ、こんな時は暇潰しに色取り忍者じゃ!」
松岡「え?…良いですけど、あれって二人で出来るのかなあ?」
目玉「シュッシュッ、シュシュシュ!」


ウエンツ「すっかり陽が暮れちゃった…」
高山「地図が無いと帰り道がわかりませんからね。」
ウエンツ「あれはゴメンって言ったじゃん!大体僕の命がかかってたんだからあの時はー!!」
高山「あまりウロウロしても無駄ですから、一箇所でじっとして誰かが探しに来るのを待ちましょう。」
ウエンツ「おなかすいた…」
高山「あ、お弁当の缶を使って飯盒炊爨しましょうか。」
ウエンツ「いいね、しようしよう!」
高山「じゃあ僕が料理しますから、ウエンツさんは焚き木になる枯枝とか集めて下さいね。」
ウエンツ「いいよー!」


戸田「おおーい野沢ーっ!これでどうだーっ!?」
野沢「うわっ、なんだよ、それ!」
戸田「イノシシ獲ったどー!」
野沢「うわーっ、でか!!」
戸田「どうだっ、これに勝てるかお前!」
野沢「僕のはそんなにでかくはないんだけどさー。」
戸田「何だよ、見せてみろって。」
野沢「うん、これ。」
戸田「えええ!!これツチノコー!?」

??「とうとうここまで来たかほしの…」
ほしの「お前は…トロピカル妖怪のボス!ここがお前の根城だったのか!」
松本「ここまで来るのに夢中すぎて気付かずにいたけれど、新しい世界への扉は知らないうちに
   GETしていたんだ…」
ほしの「え、何言ってるんですか?ていうか僕もうさっきの技で力を出し尽くしたんですけど…」
松本「大丈夫だ、ほしの!ここであの技…『ゆびをふる』だ!」
ほしの「えっ、霊気指鉄砲のことですか?よーし、くらえ、霊気指鉄砲!」
松本「効果はいまいちだ。」
ほしの「くそーっ、効いてないぞ!」
松本「仕方ない、最後の技をお見舞いしてやれ!ほしの、捨て身タックルだ!」
ほしの「えーっ、捨て身ですか?それはちょっと…僕大丈夫ですかねそんな事して…」
松本「心配するな、勝っても負けてもお祭騒ぎさ!」


松岡「父さん、ひょっとして僕達が集合場所を間違えてるってことは無いでしょうか?」
目玉「そんな事はないと思うがのう…。しかし、これだけ待っても誰一人帰って来ないというのは
   確かにおかしいかも知れんのう。」
松岡「もしかしたら今頃みんな、僕達の事を探しているかも知れませんね。」
目玉「みなが迷っていると思っていたら、実ははぐれていたのは自分達の方じゃったのか…。
   トホホホ、恥かしいのう…。」
松岡「では、とりあえず家に帰りましょうか。みんなが森の中を探しているとしても、
   誰か一人は行き違いにならないよう家で僕らの帰りを待って待機している筈ですから。」
目玉「うむ、それが良いわい。」


ウエンツ「高山君が料理上手いとは知らなかったよー!すごく美味しいよこれ!何が入ってるの?」
高山「この山で摘んだ山菜とかですよ、塩気が無いから味気ないと思いますけど。」
ウエンツ「高山君は食べないのー?」
高山「ええ、僕は後で…ところでウエンツさん、気分とか悪くないですか?」
ウエンツ「え、別に。何で?…あ、そう言えばちょっと手足が痺れてる様な気がするかも…」
高山「そうですか…。他にはどうです?」
ウエンツ「え、他にはって…ハッ!ほだへ(涎)が!ほだへ(涎)がほ(止)まは(ら)ない!!」
高山「ウエンツさん、さっきのアレやっぱり食べられないきのこだったみたいです。」
ウエンツ「ほぇーーー!?ひんはらほーふる(死んだらどーする)!!」

戸田「あーあ、また気が付いたら辺りが真っ暗だ…。野沢と何かやると碌な事にならないなーっ。
   あっ、お昼に食べようと思って持ってきた地獄饅頭食べるの忘れてた。」
野沢「それにしても、ホントにこれ全部持って帰るのかい。」
戸田「だって、折角とったものを置いていったら駄目になってしまうぞ。粗末にしたらいけないよ。」
野沢「僕たち栗を拾いに来た筈なのになあ。」
戸田「集合時間を破ったりして、みんな怒ってるだろうなあ。帰った途端に流されたらどうしよう。」
野沢「あ!トニーは勝負に負けたんだから、つぼダンスやらなきゃ駄目だぞ。」
戸田「えー!?」


ほしの「はぁはぁはぁ…と、とうとう倒した…これで熱帯妖怪の日本征服は食い止めたぞ…!」
松本「まぶたを閉じれば甦る、炎が燃えて風が舞い鳴き声とどろくあのバトルが…」
ほしの「えっ、鳴き声ってなんですか?どのバトルですか?…あ、栗を拾いに来た筈なのに
   結局全然拾えなかった…。あの、折角なのにあれですけれど、なんか僕もう満身創痍で
   ボロボロなんで、自分のゲゲゲの森に帰りますね。」
松本「そう、トキワの森に…」
ほしの「え!?いや、ゲゲゲの森ですよ。松本さん、なんかどんどん変ですよ?」
松本「ところでほしの君、どうして僕は声優ネタばかりなんだろう。」
ほしの「ここに来て急に素面に!?…それはやっぱり、ゲームをした事がある人が少ないんじゃ…」
松本「やっぱりそうなのかな……」
ほしの「………」


高山「もー、まだ涎止まらないんですかーウエンツさん。」
ウエンツ「はへのへいはほ…」
高山「え?なんですか?」
ウエンツ「ははやはのはほ、ひひふへ…」
高山「誰がアホでチビすけです、ヅラオの癖に…。さて、寒くなってきたし、そろそろ帰りましょうか。」
ウエンツ「へ!ほうはっへ!?」
高山「やっほー!」
呼子「やっほー!呼んだ?」
高山「うん、地図を失くして迷って困ってたんだ。来てくれてありがとう。」
呼子「お安い御用だよー。…あれ、ウエンツなんか変だけど、どうしたの…」
高山「あれはね、ごはんですよを馬鹿にした制裁を受けているんだよ。」
呼子「へー。」

松岡「ただいまー。あれ?父さん、誰もいませんよ。」
高山「ただいま。あ、兄さん、今帰ったところですか?」
松岡「あ、高山。うん、今戻ったばかりだよ。僕達、もしかして皆に心配かけたかな?」
高山「えっ?僕は、ウエンツさんがヅラと地図を失くしてしまって、呼子に道案内を頼んで
   帰って来たんですけど。」
松岡「あれ、そうなんだ。ウエンツはどうしてプルプル小刻みに震えてるんだい。」
高山「食べられないきのこを食べてしまって。」

松本「あのー、今誰かがヅラを失くしたって言いました?」
高山「あ、松本さん。お帰りなさい、ほしのさんは?」
松本「ほしの君は、途中でトロピカル妖怪四天王と熱帯妖怪のボスとの死闘を繰り広げて、
   自分の森に帰って行ったよ。皆に宜しくって言ってました。」
高山「ええ!?死闘を!?栗は拾わなかったんですか!?」
松本「ヅラなら拾ったんだけど…ほしの君が持って行っちゃったから僕は持ってないんだ。」

松岡「ああ、戸田と野沢も帰って来たよ。なんかすごい荷物を抱えてるなあ。」
戸田「た、ただいまあ…。」
松岡「お帰り。二人はすごい収穫だね。」
野沢「あれ、松兄怒ってないのかい、集合時間に遅れたこと。」
松岡「皆無事に家に帰って来たのならそれで良いじゃないか。」
戸田「よかったー、助かったーっ!当面は…」

松岡「よし、早速皆で夕飯にしようか。じゃあ、帰って来るのが一番遅かった罰として、
   戸田と野沢が栗の殻と皮剥きだよ。」
戸田「おいっ野沢!栗剥き競争しよう!」
野沢「えーっ、また勝負?いいけどもさあ。」
松本「あれ、ウエンツ君は?」
高山「ウエンツさんなら、ほしのさんにヅラを返して貰いに行くって言ってさっき出て行きましたよ。
   …あれ、ウエンツさんだ。なんか血相変えてこっちに走って来ますけど…あ、すっ転んだ。」
ウエンツ「噛まれたーっ!」
松岡「何に?」
ウエンツ「外に居たなんかツチノコっぽいのに!僕死んじゃうかも!!」
戸田「あれ、噛むのか…。」
野沢「知らなかった…」



そんな風に更けて行く秋の長夜…



ウエンツ「えー!?終わるの!?僕はどうなるのー!?」
戸田「正露丸でも塗っとけよ。」



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