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ここはイギリスのとある田舎村。
今宵は空気が澄み渡って月がよく見えている。
真夜中の月光は優しく家々を照らし、草々の間で虫がちろちろ鳴いていた。
その中で一人、新たに旅へ赴こうとする少女が手紙をしたためている。

──お父様、お母様、愛しい妹レイチェル、そしてロンドンの叔父様に叔母様。
私、ソフィア=ポニーテールはこのポニーテール家の潔白を証明するために旅立ちを決意しました。
お父様は家を守る長女としての自覚が足りないと申されるかもしれません。
お母様にはとても心配を掛けてしまうと思います。
だけど、この役割は長女である私にしか成し得ない仕事だと思っています。
どうか、このソフィアの親不孝をお許し下さい──

ーーー


書き終えた手紙をドレッサーにおきソフィア=ポニーテールはうんと伸びをした。
肩まで垂れた金色の髪をエメラルドグリーンのリボンで一本に括りまとめ、レースを散りば
めたフランス製のネグリジェからスカイブルーとホワイトを基調とするワンピースに着替え終えた後、古びた茶革のトランクを右手に持ちかける。
だがその前にふっ、と彼女は眼を閉ざし、旅立ちを決意した日のことを追想した。
『あの日──

ーーー


──ソフィア=ポニーテールはポニーテール家の長女である。

ポニーテール家は古くから乗馬・ショー用のポニーを養成しており、イギリスが欧州で覇権を握っていた時代まではそれなりに名を馳せている貴族だった。
しかし西ヨーロッパでの大規模な戦争の際に《道楽にかまけるよりも戦に備えろ》と娯楽用のポニーよりも軍用馬の需要が高まっていき、戦後には隣国の富国強兵政策に合わせ、此国も軍用馬の育成に力を注ぐようになった。
そして軍用馬の育成知識を持たないポニーテール家は他家に遅れを取り、弱小貴族の仲間入りを果たしたのであった。
それが数十年前の話である。

ある晴れた過ごしやすい気候の日であった。
ポニーテール家に二人の兵士が訪れた。二人共どこか品の高そうな格好をしている。
来客時は長女のソフィアがエントランスに出迎えに行くことになっており、そうしていつもと同じようにソフィアは来客を迎えるためにドアを開いた。

『はい、どちら様でしょうか──?!』

ソフィアは眼を見開いて驚いた。それもその筈、相手は王室の紋章を胸に付けた兵士だったからである。
二人の兵士──細身ながらしっかりと鍛えられた青年と長年の経験が素人眼でも分かるほどの壮年男性であった──の若い方が話を切り出す。

「これはこれは麗しいお嬢さん、この屋敷がフレドリック=ポニーテール卿のお宅かい?」

彼は真上を指差す。ソフィアは少し困惑を含ませてゆったりと頷く。

『あっ、はい!フレドリック=ポニーテールは私の父ですが……』

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